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2015年1月20日 (火)

医療機関や介護施設でのインフルエンザ対策

Hatsunetsu_kodomo  日本感染症学会は、2012年に「インフルエンザ病院内感染対策の考え方について(高齢者施設を含めて)」の提言を行っています。

 

院内・施設内でインフルエンザ発症者が出た場合、感染対策の一層の徹底化に加えて、抗インフルエンザ薬(タミフルかリレンザ)の予防投与を早期から積極的に行う事を勧めています。予防投与の対象者は、状況に応じて同一病室内(居室内)、同一フロア、入所者全員などに広げて考えることになっています。また、職員間でインフルエンザ発症が続く場合には職員への予防投与を考慮するよう勧めています。予防投与に伴う懸念や副作用は、予防投与の利益がはるかに大きいと考えられるとしています。実際に予防投与を行うことによる効果があったとする報告も見られます。米国や英国でも同様の対応策を発表しているようです。
重篤な副作用なく二次感染者を減らすことができれば、インフルエンザの重症感染者を減らすことになり大変喜ばしいことです。

 しかしながら、2014年4月の英国医師会雑誌には、2万4千人以上を対象とした最新のコクランレビュー「健康な成人と小児でのインフルエンザ予防と治療のためのノイラミニダーゼ阻害剤(抗インフルエンザ薬タミフルとリレンザについての検討)」において次のように報告しています。

 

予防投薬で精神イベントのリスクが約1%増加した。予防投薬は症候性インフルエンザのリスクを低減しうるが、インフルエンザ感染者がウィルスを運び、他者へ広げることを防ぐという効果は証明されていない。つまり、インフルエンザのヒト間の伝染を予防するためのタミフルの使用は十分な根拠がないと結論しています。

 

この研究結果が事実なら、感染対策上は少なくとも健康な人へのタミフルの予防投薬は無意味であり、感染防御対策を徹底するしかないことになります。即ち、インフルエンザウィルスを貰わない・与えないことに専念する必要があります。具体的には、
 ①環境を触った手で自分の口・鼻を触らない。そのためにマスクをして口・鼻に触れないようにしておく。
 ②院内・施設内で他者に会う時はマスクをして直接飛沫を浴びることを減らす。
 ③自分に症状が無くても自分の口・鼻を触った手で環境を触らない。そのためにマスクをして口・鼻に触れないようにしておく。
 ④マスクをして、自分の咳・くしゃみ・鼻水を直接外部に出さないようにする。

 もし家庭内に発症者がおられたら、同様の感染防御対策が必要と思います。

 当クリニックにおいても上記の考えでマスクをしたまま診察をすることが多いですが、ご了承下さいますようお願い致します。

                       平成南町クリニック 玉田

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