2015年2月27日 (金)

血小板減少症の鍼灸治療

 

24歳の女性、血小板減少症で当鍼灸治療に来られました。患者さんは3か月前にかぜを引いた後、皮下出血点や月経出血量が多いなどの症状が現れ、病院で検査を受けたら、血小板4万あまりしかなかった(通常の血液中には10万~40万個/mm³含まれている)。特発性血小板減少性紫斑病と診断され、経過観察することにしました。
 鍼灸院に来られた時、血小板は6万ぐらいで、この2か月この数値で続いてきました。血小板の問題以外に、頭痛、めまい、倦怠感、慢性下痢や腹痛、冷え症、頻尿などの症状もあります。更に花粉症、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などの病歴もあり、季節の変わり目に症状が現れます。顔色が黄色っぽくて艶はない。舌質は淡暗、舌苔は薄白、皮膚は乾燥、艶はない。手足は冷たい。脈は細緩弱。患者さんは長年冷たい飲食が好んで、冬でも冷たい飲み物を飲んでいました。
 血小板という言葉は漢方医学の概念の中に存在しておらず、もちろん血小板減少症という病名もありません。現れた症状から分析すれば、「脾気不足、中焦寒滞」という「証」だと考えられます。しかも、この証の中で現れたすべての症状を理解、解釈できます。
 Photo 漢方医学の理論では、脾は消化器の機能を主る器官であり、同時に「統血」の機能もあります。脾の機能が弱ければ、消化吸収はうまくできなくなり、血液の成分を生成するための栄養が足りなくて、血小板の生成に影響を与えるとともに、「統血」の機能が弱ければ、血液は血管から漏れて出血症状も現れやすくなります。その他に頭痛や腹痛、冷え症、頻尿は「中焦寒滞」、つまり腹部の冷えによる症状であり、めまい、倦怠感、慢性下痢などの症状は「脾気虚」から由来した症状だと理解することができます。
これに対して、脾経の血海、陰陵泉、三陰交、公孫などのツボを中心に、陰交、天枢、足三里、脾兪、腎兪などのツボを合わせて鍼と灸の治療を施しました。1回目の治療をしてから、2週間後再度治療に来られた時、血小板は6万から4.7万まで下がりました。2回目の治療をしてから、更に2週間後に来られた時、血小板は8万台に回復しました。更に2週間後に治療に来たとき、血小板は9万台に増加しました。それとともに頭痛、めまい、倦怠感、慢性下痢や腹痛、頻尿などの症状もほとんど無くなり、冷え症も改善されました。

 日常生活に冷たい飲食を控えるように指導して、体質を改善するために、暫く治療を続けるようにしています。

ヘイセイ鍼灸治療院 甄 立学

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2015年1月30日 (金)

慢性中耳炎の鍼灸治療

 

Photo 慢性中耳炎で鍼灸治療に来られる例はさほど多くありません。患者さんは鍼灸で中耳炎を治療できることを知らないから、鍼灸治療を受けることに思い及ばないのです。実際、中耳炎も鍼灸治療の適応症の一つです。最近、このような患者さんを一例治療して、良い効果が得られました。
 50代の女性の患者さんは、長年慢性中耳炎に悩まされてきました。何回も鼓膜切開術を受けていましたが、最近中耳の中にどろどろした液体が溜まって、鼓膜切開をしても、なかなか取れません。耳鳴りもあり、聴力が徐々に低下していることを感じます。彼女は耳の他に、喘息も患っており、副鼻腔炎で手術を受けたこともあります。
鍼灸医学の経絡理論から考えれば、耳の周りに廻る経絡は太陽小腸経、少陽胆経と少陽三焦経であり、臓腑理論から考えれば、耳は腎臓の外竅であり、その機能は腎と密接に関連しています。更に喘息があり、慢性的な肺臓の機能異常は金(肺)水(腎)相生の五行理論から考えれば、必ず腎の機能に影響を与えます。以上の理論を踏まえて、この患者さんに対して、主に腎経、胆経、三焦経、肺経のツボを取って治療することにしました。

 取穴は太谿(たいけい)、聴会(ちょうえ)、完骨(かんこつ)、天牖(てんゆう)、経渠(けいきょ)、気海(きかい)、侠谿(きょうけい)、足三里(あしさんり)などです。週2回3カ月治療を続けて再検査を受けると、片側の中耳の中の粘っこい液体は殆ど吸収されて、もう片側の液体もかなり減少していました。耳鳴りも無くなり、聴力も改善されました。これは今までにない変化で、患者さんも非常に喜びました。
 現在、治療はまだ継続中で、より良い結果を期待しています。

ヘイセイ鍼灸治療院 甄 立学

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2014年12月30日 (火)

お尻のツボ

年の暮れを迎え、町を行きかう人々の足取りにも慌ただしさが感じられるようになってまいりました。その足取りもお尻の痛みがあれば、動きが鈍くなってしまいますが、環跳(かんちょう)と言うツボが、お尻の痛みに効果があります。
さて、その環跳ですがお尻のツボで、大転子と仙骨裂孔を結ぶ線を3等分した、外1/3にあります。分かりにくいという方に大サービス!!私のかわいいお尻にツボの位置を記しましたのでご覧になってください。

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見苦しいものを見せましたが、先月60代の男性が両方のお尻の痛みを訴え来院されました。健康のために、歩いたり自転車に乗ったりと、たくさん身体を使っていたそうです。しかし、半年ほど前にお尻に痛みが発生してから運動が思うように出来ないし、歩くのも違和感があるとの事でした。
私は、環跳の効果を自分自身でも体験したことがあり、この患者さんにも同じように効果が出ると思い使用したところ、立った瞬間から痛みの消失を実感したようで「跳ねて帰れそう!!これでまた運動が出来る」と喜んでおられました。
このように、環跳はお尻の症状にはもちろん腰痛、膝痛や足の痛み、五十肩などまだまだたくさんの事に使えますよ。
 今回のブログですが、2014年鍼灸院としては「結び」のブログとなりました。
結は「ケツ」と読めます、ケツは「お尻」ですので、そんなくだらない理由で、お尻のツボを紹介させて頂きました。お世話になった皆さんに楽しんで頂けたらと思いましたが、来年こそ、そんな文が書けるよう頑張りますので、2015年も鍼灸院をよろしくお願いします。

ヘイセイ鍼灸治療院  shima

 

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2014年11月28日 (金)

月経不順に対する鍼灸治療

 

およそ半年前に30歳代の女性の方が来院されました。10歳代の頃から月経周期が2~3ヶ月に1回で、生理痛もひどく鎮痛剤を服用しても数時間しか効かずたくさん服用しては毎回胃を痛めてしまうということでした。
患者さん自身は活発な方ですが、反面とても疲れやすく肩こりをよく感じます。疲労感などの症状が強い時はほとんど眠れない日もあるそうです。また冷え性もあり、とくに腹部と下肢の冷えは強く、むくみもあります。
この患者さんの体質判断において、舌診では舌質は暗紅色で縁には歯痕があり、舌先には瘀血点があり、脈診では左手尺部の脈はやや弱さがありました。以上のことから、水分代謝の弱さと瘀血 (血の停滞)があり、さらに腎気不足が考えられました。

 Photo 東洋医学の理論から月経不順の原因としては肝うつや腎気不足などが考えられます。東洋医学の生理病理において、婦人病は昔から「血の道」などと言われているように、多くは「血(けつ)」に関連する病症が多く見られます。その「血」に関連深い臓器が「肝」になります。肝は必要に応じて血を女子胞(女性生殖器系)に送り、その機能を保っています。また「腎」には成長、発育、生殖などの働きに大きく関与していると言われています。

 治療は水分代謝の改善や腎気を補い子宮を温めてくれる関元(かんげん)、血行不良に効果のある血海(けっかい)や合谷(ごうこく)、腎経・肝経・脾経に関連し、冷え性にも効果的な三陰交(さんいんこう)などのツボを使い、腹部に温灸を加え治療を行いました。

 鍼灸後は肩こりが軽減し、よく眠れるようになったと言われました。治療を続けていくうちに、普段は感じていなかったそうですが、尿もしっかり出るようになりむくみが軽減してきています。月経痛はまったく感じなかった時もあれば鎮痛剤を服用する時もあり不安定なところもありますが、周期に関しては28日から40日の間には来るようになったと喜ばれています。症状は長い間あったということですので、すべての症状がすぐに良くなるというわけにはいきませんが、現在は漢方と合わせて鍼灸治療を継続されています。

鍼灸院MK

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2014年10月28日 (火)

無料体験治療

こんにちは!!早速ですが、鍼灸院からお知らせです!!
ご存知の方が多いと思いますが11月9日(日)「のぞみの会」があります!!
そこで、鍼灸院は「鍼灸相談・体験治療」を行うことを検討しています。201410281

 このコーナーは鍼灸初体験するチャンス!!是非多くの人をお誘い合わせの上、のぞみの会にお越しください!!
昨年は先着20名のところ、予定人数を越える大勢の方々に集まっていただきました。
鍼灸院スタッフ一同も楽しみにしている時間でもありますので、鍼治療に興味がある方は、東洋医学の世界を覗いてみてください。

また、鍼灸のコーナーでは中国茶、漢方茶を用意してお待ちしています。味も良くて健康的!!普段飲み慣れない珍しいお茶が登場します!!
どんなお茶なのか・・・それは、是非のぞみの会に参加して、確かめてみてください!!
 当日、お会いできるのを楽しみにしていますね!!

ヘイセイ鍼灸治療院  shima

 

 

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2014年9月29日 (月)

顔面神経麻痺の鍼灸治療

Illust2815  最近、顔面神経麻痺の患者さんを治療し、割合良い効果が得られたので、簡単に紹介します。

 患者さんは50代の女性で、中国から親族訪問のために日本に来られた方です。先日、朝起床した後、右顔に違和感が現れ、瞼が重い、顔が腫れぼったい、筋肉の動きが鈍いなどの症状を感じました。患者さんはこの病気に関してある程度知識を持っており、早期治療すべきと思い、すぐ当鍼灸院に来られました。

 外観からは顔面部の異常はさほど見られず、表情筋の運動機能の異常もほとんど見られなかったので、顔面神経麻痺の初期症状として治療を施しました。
 体質的にはさほど問題はなく、一時高血圧がありましたが、最近薬を飲まなくても、血圧は正常範囲に落ち着いています。ただ、脈診では右手の寸口(すんこう)三部の脈はやや弱い感じでした。

 顔面部は主に陽明胃経が分布しており、右手の脈の弱さは陽明経の気血不足と考えられます。故に治療には主に陽明経のツボを取って行いました。ツボは曲池(きょくち)、合谷(ごうこく)、足三里(あしのさんり)、陥谷(かんこく)、風池(ふうち)、前頂(ぜんちょう)、太衝(たいしょう)、中脘(ちゅうかん)、天枢(てんすう)、気海(きかい)などを使いました。各ツボに置鍼をしたうえで、気海と足三里に温灸を施しました。
 治療直後、顔の症状がすべて無くなりました。二日後2回目の治療に来た時、右の顔がやや重く感じるだけで、他の症状は殆ど消えました。念のために、もう少し治療を続けた方が良いと考えて、5日後3回目来院した時にすでにすべての症状が無くなったので、体質を整える治療を行った後、治療を終了しました。

 顔面神経麻痺は、大別すれば中枢性の原因と末梢性の原因があります。どっちの原因にしても鍼灸治療はすべて効果が得られます。特に末梢神経障害によって起きた顔面神経麻痺の初期に、鍼灸治療の効果が顕著に現れます。
 漢方医学の理論では、顔面神経麻痺は「中風」の一種類だと認識されています。「中風」は邪気の侵入の深さによって中絡、中経、中腑、中臓に分けられます。中絡と中経は末梢神経障害であり、邪気の侵入は浅いので、治療しやすい。中腑と中臓は中枢性の神経障害であり、邪気の侵入は深いので、治療はしにくくなります。

(鍼灸院・甄 立学)

ヘイセイ鍼灸治療院の電話は086-427-6688です。

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2014年8月26日 (火)

湿熱の便秘

20140826便秘には、気虚、気滞、血虚、腎虚、燥熱、湿熱、痰湿などの種類がありますが、その中の湿熱による便秘はなかなか改善しにくいパターンです。

先日、90歳の男性の方が来院されました。普段から通われている方で、今回は身体全体がとても重だるく、下肢が腫れぼったく感じますということでした。話をさらに聞いていくと、もともと2~3日に1回はお通じがありましたが、この10日間はなく、お腹に違和感もないので忘れていましたと話してくれました。また暑いので、冷たいものを好んでしまうようです。
患者さんは足腰のだるさは普段から感じますが、杖もなく歩かれる丈夫な方です。
舌質は淡紅で大きく、舌苔は黄色でべったりあり、脈は大きくなめらかに触れることから身体に湿熱(体内に溜まりすぎた不要な「水」と「熱」のこと)があると判断できます。また腹部に触れたときに胃の前辺りが非常に冷たく感じました。

治療として、胃の中心にあり胃の不調に効果のある中脘(ちゅうかん)にハリと温灸をし、胃腸や気血を調える足三里(あしさんり)、湿熱を清める上巨虚(じょうこきょ)・下巨虚(げこきょ)、体内に滞っているものを疎通させる中府(ちゅうふ)などを使い治療をしました。
治療当日から便が出て、その後5日間はいい便が出てくれたようです。それと同時に身体のだるさも軽減してくれたとのことです。
身体に湿熱が溜まると、気や血のめぐりを邪魔してだるさを感じることがあります。また胃腸に湿熱が生じれば、胃腸の蠕動運動が低下して、便の粘度が増えて停滞しやすくなってしまいます。今回はそれに加えて、冷えもあったので余計に便が出にくくなったと考えられます。

ヘイセイ鍼灸治療院 MK

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2014年7月22日 (火)

指先の怖い話??

毎日、暑い日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか。
今回鍼灸院から、皆さんが涼めるようにヒヤッとする??内容の話をさせて頂きます。
ですが、怖い話やお化けの話をするのではなく、指先のツボについて話をしたいと思います。

皆さん思い出してみてください。
20140722指先に棘が刺さった時の事を。また、足の裏で物を踏んでしまった時や、指先をぶつけてしまった時の事を。
思い出すとヒヤッとするような痛みを、経験された事がある方が多いのではないでしょうか。実際これを書きながら、僕自身も痛みを思い出して身震いしています。

とても痛かった事を思い出して頂きましたが、僕が言いたいのは、指先は感覚が敏感だという事です。
指先のツボも同様、感覚が敏感なところになりますので、刺激をすると神経系に強く影響します。それを利用して急性症や激症に用いる事ができ、解熱や精神安定などにも用いる事ができます。
このような指先のツボは井穴(せいけつ)と呼ばれ、そんなところにまでツボがあるのかと思われますが、普段の鍼灸治療によく使うツボになります。
この井穴を使った治療を先日、70歳代の男性の患者さんに使用した時のことですが。
その、患者さんから「先生、顔面部の神経痛は何ともならんよな。」と言われました。
長年、顔面左半分の広範囲に痛みがあったそうです。病院の治療で症状はかなり改善され、現在は口から鼻にかけての症状が残っていたのですが、洗顔の際など痛くて触れなかったそうです。
その時に使ったツボは痛みの部分に繋がる手指先の井穴一点。そこに鍼を刺し、少しすると顔面の痛みが消え、患者さんは驚いていました。
ちなみに鍼が刺さる感覚は、僕が言うほど痛くなかったそうで、刺す瞬間だけチクッと痛みが感じられる程度との事でした。

ヒヤッと怖いような、痛そうな今回紹介した指先のツボ。
皆さんに鍼灸の話をしながら、少しでも涼しさを届けられたらと思いましたが、届いていなかったらどうしようと、僕は冷や冷やした気持ちになっています。

ヘイセイ鍼灸治療院 鍼灸師 shima

 

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2014年6月24日 (火)

右殿部の痛みに鍼灸治効例

70代男性患者、右殿部の痛みで当鍼灸院を訪れました。聞いてみると、3カ月前から痛みが出始め、今までは立っている時と歩く時に痛みを感じていましたが、最近、痛みが強くなり、横になっても寝返りの時にも痛みを感じるようになりました。整形外科でレントゲンを撮ってみたが、骨の異常はないと言われました。仕事は料理屋をやっているから、立っている時間が長いようです。

体は比較的丈夫で、臀部の痛み以外に他の健康問題は特にありません。舌質は暗青、舌20140624苔は白くてべたつき、脈は緩滞、下肢に細絡(皮膚表面に浮き上がった細い血管)が多い。これらの情報を総合して分析した結果、「寒湿停滞、経脈瘀阻」による筋肉痛だと判断しました。

 これに対して、患側(かんそく、痛みのある側)の居髎(きょりょう)、環跳(かんちょう)、風市、陽陵泉、飛揚、坵虚(きゅうきょ)などのツボを取り、鍼を刺した上で、居髎と環跳に温灸を施しました。治療後、痛みがかなり緩和しました。来る時にびっこを引いていましたが、帰りには軽やかな歩調で歩けるようになりました。その後、週一回の治療で、3回目の治療後は、夜も日中も痛みが殆ど無くなり、ただ夕方に疲れた時に痛みを感じるぐらいになりました。

状は強いなりに、割と早く効果が得られた一例でした。

ヘイセイ鍼灸治療医院 甄 立学

 

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2014年5月27日 (火)

腱鞘炎への鍼灸治療

 先日、鍼灸院に左手親指に痛みを訴える患者さんが来院されました。20140527
60歳代の女性で、普段から体操をしていて指で体を支えることも多かったそうです。少し前から違和感はありましたが、気にせず体操をしていたら急に痛くなり、親指や手首を伸ばしたり曲げたりすることがほとんどできなくなった状態でした。


 病院では腱鞘炎と診断されました。痛み止めの注射をして良くなってもまた痛みが戻ってきます。また最近は便秘気味で、胃腸が張って腹痛の訴えもありました。鍼灸の診方で、左手関部と尺部の脈が弱いので肝腎不足と考えられました。
最初は、親指に関係する手陽明大腸経と手太陰肺経のツボを中心に局所からその周囲に対して治療をしていましたが、少しは軽減してもなかなか痛みが取れませんでした。

 そこで腹部の気穴(きけつ)と足首の中封(ちゅうほう)というツボを加え、手陽明大腸経の三間(さんかん)、曲池(きょくち)、扶突(ふとつ)を使い、痛みのある部位には触れずに治療をしてみました。
気穴はヘソから指四本分下で中心線から少し外側にあるツボですが、腕を真っ直ぐに伸ばした状態でちょうど手首の痛みがある部位と同じ高さの腹部のツボになります。また腎経のツボで腎気を補う作用があります。中封は内果(うちくるぶし)の前のツボになります。肝経のツボで筋や腱の症状に効果が期待できます。このツボの取り方は、上肢と下肢の相関部位の対称性を参考にして、ツボの圧迫痛を考慮し取穴しました。

 鍼灸をして直後から良い効果がでてくれて、親指を動かすことができるようになりました。痛みはまだ残っていたので治療を続けていき、2回後には雑巾もしぼれるようになり、それと同時に胃腸の症状も落ち着いてくれました。

 今回は腱鞘炎の痛みだけでなく、その他の症状・体質、身体の対称性を考え、配穴して良い結果が得られました。同じ腱鞘炎の症状を持たれている方に同じ方法で効くとは限りませんが、患者さんひとりひとりに合わせた治療法を見つけていきたいと思います。

鍼灸院 M.K

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