2009年10月19日 (月)

「おかやまの祭り寿司」について~第44回糖尿病料理教室より~

10月3日(土)、倉敷生活習慣病センターにおいて「第44回糖尿病料理教室」を開催いたしました。
091019 今回の主役は「おかやまの祭り寿司」です。
10月はお祭りのシーズンですからご自宅や親戚などで祭り寿司を召し上がった方も多いのでは?斯く言う私もつい昨日実家でお寿司をもらったばかり(写真に撮っておけばよかった!)。
岡山のお寿司は砂糖も酢も味が濃い目なのが特徴と言われますが、実家のお寿司もご多聞に漏れず濃い味付け。具が多く(酢魚、あなご、えび、錦糸卵、貝、かまぼこ、干し椎茸、人参、レンコン、ゴボウ、サヤインゲン)、これらの味付けも大半は甘辛いものですから、豪華だなと思いつつ食べたはよいものの、あとでのどが渇くのなんの。やはり味が濃かったんですね。
“おいしいから・好きだから・たくさん作ったから・たまにしか食べないし・・・”などといっていると、血圧や血糖値、体重の増加に影響しそうです。

岡山の郷土料理だからこそ、どなたが食べても安心でおいしいものにということで、料理教室でも取り上げた次第です。バッチリ!納得のいく味に仕上がりました。ご飯を炊くときに大根を混ぜ込んでちょっぴりかさ増し、甘みは人工甘味料でつけました。岡山育ちの患者さんにも満足していただけました。
しかし、やはり調味料は普通の献立よりも多くなりますから、お寿司は食べても日に一度ですね。幸い翌日になってもそれなりのおいしいですから、たくさん作ったからと日に何度も食べないようにしたいものです。

次回の料理教室は平成21年12月5日(土)に予定しています。興味のある方は一度遊びにいらしてください。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2009年10月13日 (火)

「第44回糖尿病料理教室」~おかやまの祭り寿司~ご報告

10月3日(土)、倉敷生活習慣病センターにおいて「第44回糖尿病料理教室」を開催致しました。
今回の主役はおかやまの祭り寿司”です。岡山のお寿司は砂糖の味も酢の味も濃091019_2 い目なのが特徴。すし飯のほか中に混ぜ込む具(今回は人参、ゴボウ、干椎茸)の味付けも甘辛いものですから、これらをすべて砂糖で作り、“おいしいから・好きだから・これは別・たまにしか食べないし・・・”などといっていると血糖値は大変なことになってしまいます。岡山の郷土料理だからこそ、どなたが食べても安心でおいしいものにしたいですね。お任せ下さい!納得のいく味に仕上がりました。大根と一緒にご飯を炊いてちょっぴりかさ増しの工夫も。ただ、やはり調味料は普通の献立よりも多くなりますから、お寿司は食べても日に一度とし、たくさん作ったからと何度も食べないようにしましょう。
次回の料理教室は平成21年12月5日(土)に予定しています。皆様のご参加をお待ちしています。

~ハッチの今回のデザート~09010132
ぶどうの二色ゼリー
白い部分は卵白を泡立てた淡雪かん。口の中でふわっととけます。紫色の部分は甘酸っぱいぶどうゼリー。ぶどうは皮をむいて実と一緒に煮出すと、きれいな色が出ます。6cm×6cm×2cmの大きさで30kcal(人工甘味料使用)です。
みなさん、甘いもの食べ過ぎていませんか?

本日のメニュー
○ おかやまの祭り寿司 人工甘味料も利用して、みんながおいしく安心の、おかやまの祭り寿司を。
○ 清汁 具はこんにゃくに三つ葉とほとんどノーカロリー。主役は何と言っても“ま・つ・た・け”。存在感あり!
○ 鶏団子の煮物 団子は鶏ムネ肉のミンチをベースに、せせり(首の部分の肉)を混ぜて歯ごたえよく。
○ ぶどうの二色ゼリー やさしい味の淡雪かん(白)に秋色のぶどうゼリーを重ねました。 

計464kcal  

※メニューご希望の方は倉敷生活習慣病センター受付にてお訊ね下さい。

倉敷生活習慣病センター  管理栄養士 momo

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2009年9月14日 (月)

蒸籠(せいろ)を買いました

 何年かぶりで新しい調理道具を買いました。蒸籠です。ステンレスでできた蒸し器は以前から持っていたのですが、今回購入したのは自然素材、竹と杉でできたものです。直径は15センチほどと小ぶりで、二段に蓋のついており蒸し上がったらそのまま食卓に出せるかわいいサイズです
蒸篭、または蒸籠(せいろ)は、竹や木を編んで作られた蒸し料理用の調理器具です。
円形の枠の上下に編み込んだ竹や木(杉や檜など)による底とふたが取り付けられたものが基本形。鍋に湯を沸かしてその上に置き、沸騰を続けて加熱された水蒸気を通しながら食材を加熱調理します。電子レンジでも“蒸す”に近い調理をすることができますが、全体に均一に熱が通るという点では蒸し器にかなわないな、というのが蒸籠を090914使ってみての感想です。従来の蒸し器はサイズが大きいのであまり頻繁には使っていませんでした。今回は見た目がしゃれていて食器としても使える、蒸しているとほんのり杉の香りがして気持ちが和む、手入れもさほど面倒ではないことなどから、大いに活躍しそうです。
 蒸篭を使っていろいろな野菜を蒸し、手作りのごまだれで頂きました。蒸すと野菜が 沢山食べられます。野菜そのもののおいしさも感じられますし、何より蓋を開けたときの湯気はこれからの季節一番のご馳走になりそうです。家族で食事の時間の違うご家庭では、材料をセットしておくと帰宅後15分もあればたいていの料理が出来上がります。火にかけておくだけですから蒸しながらもう一品も可能でしょう。蒸籠、オススメです!

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2009年8月17日 (月)

日光天然氷のかき氷

 長い梅雨が明けて夏の日差しが照りつけているものの、朝夕の空気に中にはは0908171_2秋の気配も・・・。今年の夏はちょっとヘンですが、それでも日中の暑さは本物。暑いときにはビール?アイスクリーム?スイカ?きょうはかき氷のお話です。この夏、とあるデパートで“日光天然氷のかき氷”なるものに出会いました。
現在日本で天然氷が作られているのは栃木県日光市と埼玉県秩父市の2箇所だけとか。冬の寒さと乾燥、保管できる環境、江戸(東京)に近いなどが条件だったのでしょうか。ただ水を張って凍らせれば良いというものではなく、気象条件によりよい氷が出来ないと判断されれば割ってもう一度作り直したり、途中の管理にも0908172_2結構手がか かるようです。保管は冷凍庫ではなく氷室。おがくずを入れておけば1年はもつというのですから驚きですね。
写真の蜜はブルーベリーのようですが私は沖縄産のさとうきびの蜜。口の中に入れるとはかなく溶けていく氷と自然の甘み。しっかり味わおうとほおばるのですが、その端からほろほろと溶けていく・・・。追いかけっこをしているうちになく0908173 なってしまいました。さっぱりとしたあとくちで体も程よく涼しくなりました。夜店にあるようなカップに1杯840 円。安くはありませんが、いいもの食べたなと思える一品でした。
今年の残暑はどの程度でしょう。涼も必要ですが、冷たいものを食べ過ぎると食欲がなくなり、肝心の食事が疎かになりがちです。三食きちんととって“涼”はお楽しみ程度に。上手に残暑を乗り切っていきましょう

0908174 (写真はいずれも日光霧降高原チロリン村のHPより)。 

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2009年7月13日 (月)

第43回糖尿病料理教室のご案内

トマト・キュウリ・ナスと並んでゴーヤ(にがうり) はいまや夏を代表する野菜になりま090713dm1 した。その苦味に好みが分かれるところですが、ビタミンCやβ-カロチン、食物繊維が豊富で食欲の落ちる夏場の食卓に刺激を与えてくれるゴーヤはチャレンジしたい野菜のひとつです。今回はゴーヤをいろいろに工夫して食し夏場は調子がいいという患者さんのおひとりにお知恵を拝借し、ゴーヤ料理を楽しみたいと思います。ゴーヤが好きな方はもちろんちょっと苦手な方、食わず嫌いの方もご参加をお待ちしています。

1.日  時 平成21年 8月 1日(土)午前10時~午後1時

2.場  所 倉敷平成病院 

        倉敷生活習慣病センター  療養指導室
              

3.内  容 山本さんちの!~夏を乗り切るゴーヤ料理~
  090713dm2_2
4.定  員 
15名

5.参加費  600円(材料費として)

6.持ち物  エプロン
食器3種類 ①茶わん  ②汁わん ③直径20cmくらいの平皿 ④和え物を入れる器

※ 参加ご希望の方は、受付の池田、平田(事務担当)、小見山(管理栄養士)まで
お申し込みください。

倉敷生活習慣病センター

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スモモでサワードリンクを作りました

 ご近所の方からスモモをたくさん頂きました。100個はくだらなかったと思います。お0907131 すそ分けもしましたがこんなに食べきれないなあ、腐らせるのはもったいないし、ジャムにしてもあまり食べないだろうし・・・と思案していると、家族がサワードリンクを作る!と張り切り出しました。
レシピは家にあった酢のビンについていたものを参考にしました。小学生でも出来る簡単さです。

0907132 スモモを洗ってきれいに水気をふき取り、その倍の量の氷砂糖と、氷砂糖と同量の米酢を広口ビンに入れ、日に一回ビンを振って一週間で出来上がりです。一週間で氷砂糖がほぼ溶けます。果実は取り出して炭酸を注いで飲んだり、プレーンヨーグルトに混ぜて食べています。
肝心のサワードリンク、“5倍の炭酸や水で割る”とレシピにはありますが、5倍では少し甘いので調整しています。フツーにおいしいです。色がほんとうにキレイ。グラスに氷をいっぱい入れてサワードリンクを注ぎ炭酸を加えてマドラーでかき混ぜる-キレイな薄ピンク色、水滴、氷とガラスが触れ合うちりんちりんという音・・・、夏ですねぇ。朝起き抜けの一杯はスッキリとした目覚めに効果抜群。出来上がりが1リットルほどあり、こんなに飲めないよねえと言っていましたが、意外に早くなくなりそうです。作った者と材料を買っ0907133 た者で所有権争いをしています。

一般にお酢と呼ばれているものは、米や果実など糖質を含む食材を原料として、それをアルコール発酵させた後(ここまでならお酒)、さらに酢酸発酵させた液体調味料を指します。主成分は酢酸です。運動後に糖類と酢酸を摂取すると運動により消耗したグリコーゲンの回復が促されると言われ、「酢=疲労回復」のイメージが定着しています。効果のほどがどの程度かはわかりませんが、起床時や運動後に適量飲むことは体によさそうですね。普通のグラス一杯分のドリンク(薄めたもの)で50kcalくらいでしょうか。量には気をつけて、この夏元気に乗り切ります!

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2009年6月16日 (火)

第42回糖尿病料理教室を開催しました

 先週の土曜日、6月13日に毎度おなじみ糖尿病料理教室を開催しました。今回で42回を迎えました。今回は作りおきのしょうゆだれを紹介、それを使ったメニュー二品(ぶっかけそうめん、松風焼き)にサラダとデザートを加えて四品作りました。
 皆さんのお宅にも市販のめんつゆがあるかもしれませんね。文字通りめんのつゆとして使うほかいろいろな料理に調味料としても使え、1本あると重宝します。「もっと安くて・中身が分かった・安全なもの」が今回の“しょうゆだれ”と思っていただければよいかな。材料と作り方は次の通りです。
(作りやすい分量)0906161
しょうゆ1/2C、酒1/2C、みりん大1、マービー粉末40g、昆布5~6cm角1枚
※ マービーを使わない場合は、みりん大1→1/4C、マービー40g→砂糖大1に置き換えてください。甘みは好みで加減してください。

(作り方)
1. 鍋に昆布以外の材料を入れて火にかける。
2. 沸騰したら弱火にして1~2分煮て火を止める。
3. 保存する容器に昆布を入れ、粗熱の取れた②を注ぎ入れる。
4. 冷蔵庫で保存する。

 めんつゆとして使うなら1.5倍程度のだし汁で割るとよいでしょう。そのほか煮物の味付けや照り焼きのたれにと便利に使えます。

 今回のもう一つの主役はデザート?の「いきなり団子」。熊本の家庭的なお菓子0906162 で“簡単な団子”との意味合いがあるとか。団子の中に輪切りのサツマイモが“いきなり”入っている・お客さんがきても“いきなり”作れることが名前の由来との説もあります。テレビなどでも紹介されて結構ブレイクしているようですね。少し塩味の効いた団子生地が粒あんとさつまいもの甘さを引き立て、素朴な味わいです。小麦粉だけで生地を作る場合もあるようですが、今回は白玉粉も加えもっちりした仕上がりになりました。今回のものは人工甘味料を使い小ぶりにして1個90kcal弱といったところ。市販のものはその三倍くらいあるでしょう。カロリーを気にされる方はご飯と交換して食べることをオススメします。
 作り方はいたって簡単。材料さえあれば食べたいと思って1時間足らずで食べられます。今度の休日にでもいかがですか(父の日のプレゼント、としてはふさわしくないかもしれませんので、念のため)。

薄力粉 60g
白玉粉 40g
食塩 1.5g
マービー(粉) 20g
さつまいも(直径5~6cm) 150g
マービーあん 120g
さらしあん 10g

0906163_2  1. クッキングシート5cm×5cmを10枚用意しておく。
2. さつまいもは皮付きのまま十等分し、水にさらしたのちザルにあげて水気を切る。
3. 耐熱性の容器に水60ccと食塩、マービーを入れてレンジに10秒ほどかけ、完全に溶かし冷ます。
4. ボールに白玉粉を入れ、3を少しずつ加えてダマをつぶすように混ぜる。さらに薄力粉を加えてなめらかになるまでこね(硬いようなら水少々を加える)、十等分する。
5. 打ち粉(分量外)をした台に4をのせ、さつまいもが包める大きさに丸く延ばす。
6. 手のひらに生地をのせ、中央にあんを置く。この上に水気をふいたさつまいもをのせて包む。
7. 綴じ目を下にしてシートにのせ、蒸気の上がった蒸し器で15分ほど蒸す。

※ マービーを使わない場合は代わりに10~15g程度の砂糖を。またあんは市販の粒あんなどを使ってください。あんを入れない場合はもう少しさつまいもを分厚く、生地を甘くしてもよいでしょう。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2009年5月18日 (月)

わらび狩りをしました

今年のゴールデンウィークは、“高速道路一日千円”なんていう、今流行りのエコに逆行するような甘い言葉に惑わされず、近場でわらび狩りを楽しみました。軍手と長靴は必需品、日焼け対策も疎かにせず。0905181
わらびはシダ科の植物ですから、シダの葉っぱを目印にその近辺に目を凝らします。傾斜と日の向きは大事。逆光にならないよう、低いところから高いところに向かっていくと見つけやすいです。またやたら歩き回らずに、この辺にありそうという場所に立ち止まってじっくり探す方がひき落としがありません(なんだかわらび狩り評論家のようになってしまった)。食べごろは写真①くらいに育ったものですが、ついつい 欲をかいて写真②くらいものものひいてしまいます。茎はぽきっと折れます(逆に折れないようなものは食用には向きません)。その感覚は快感ですね。写真②でもまだ葉が開ききっているわけではないのですが、調理してみると少し粘りのある茎の部分に比べ舌触りの悪さが気になります。1時間あまりで1kg弱の収穫がありました。
その日のうちに灰汁抜きです。いくつかの方法があるのでしょうが、私は次の方法でやりました。失敗なくできます。
① ざっとごみを取って根元を少し切り、バットに並べる。0905182
② 大きめの鍋に湯を沸かす。
③ 湯2~3ℓに対して大さじ1杯の重曹を入れる。
④ 重曹を溶かした湯を、わらびがきっちりつかるように①に注ぐ。
⑤ 粗熱がとれたらラップをかけ、そのまま一晩置く。
⑥ 翌朝しっかり水洗いして新しい水を注ぎ、冷蔵庫で保存する。

 毎日水を代えると一週間くらいはもちます。このわらびを使って4品作りました。
· 炊き込みご飯:油揚げとタケノコ。薄口醤油、みりん、食塩で味付け。
· 卵とじ:平天を加えて。
· 漬物:細く切ったあたりめと生姜の千切りを加え、めんつゆと米酢同量で和えて。
· 炒め物:牛肉ときのこ。ごま油を効かせて中華風に。

 
わらび料理、堪能しました。わらびをひいているときには無心になれます。心を無にしてただ体を動かす―人間本来の力が活性化されたような気がしました。連休前に終えられなかった締め切りの迫っている仕事も、人間関係の煩わしさも、忘れることのできたひとときでした。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2009年4月21日 (火)

第41回料理教室から~血糖値を上げるのは炭水化物です~

去る4月4日(土)、倉敷生活習慣病センターにおいて「第41回糖尿病料理教室」を開催致しました。
今回のメニューは「春巻き、そうめん入りスープ、春雨とささみの酢の物、蒸しまんじ090421 ゅう」の4品。糖尿病の方の食事としてはこの献立はかなり難しいものです。何が難しいか?それは献立のすべてに血糖値を上げやすい食品、糖尿病食品交換表でいうところの表1、つまり炭水化物の多く含まれている食品を使っているからです。
炭水化物・タンパク質・脂質の三つを三大栄養素といいます。私たちが生きていくためにはどれも欠かせません。“大切だ”という点では共通していてもその働きは違います。
タンパク質は筋肉や血液など体の構成成分、脂質は少量にして多くのエネルギーを生みます。炭水化物は一番小さな単位(単糖類)まで分解されて血液に入ったり肝臓に蓄えられてエネルギー源になります。ブドウ糖は単糖類の一種でこの血液中の濃度を「血糖値」といいます。つまり血糖値が高いということは血液中にたくさんのブドウ糖があるということ。ブドウ糖は炭水化物が分解してできますから「食べるものの中に炭水化物が多い→ブドウ糖がたくさんできる→血糖値が上がる」ということになるわけです。
ときどき「肉を食べたら血糖値が上がった」という方がおられます。でも肉だけたくさん食べてもすぐに血糖値に響くことはありません。もし本当に上がったのであれば肉と一緒にご飯もたくさん食べたとか焼肉に甘いタレをたっぷりつけたなど、炭水化物も一緒にとっていたはずです。
説明が長くなりました。つまり糖尿病の食事では炭水化物を含む食品の量を守ることが大切なのです。よく菓子や果物がクローズアップされますしこれらもたくさんのブドウ糖を含んでいるのですが、量的に無視できないのは主食(ご飯、めん、パン)です。今回は主食としてご飯やパンを選ばず「春巻きの皮、そうめん、春雨、小麦粉」を使いました。ご飯だけなら話は簡単なのですが、こうしていろいろなものをとるとなると量をよく考えなければなりません。
皆さん、春巻きや餃子をおかずにしてご飯と一緒に食べていませんか?春巻きの皮は1枚約0.5単位、約40kcalでご飯25gに相当します。4本食べるとご飯100g分にもなるわけです。残りのそうめん、春雨、小麦粉の1単位(80kcal)の分量はどれも20g、つまり各食品を20g食べると80kcalとったことになり、これはご飯50gに相当します。糖尿病の方はもちろん、そうでない方も覚えておくと便利ですよ。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2009年3月16日 (月)

メジロはウグイス色?メジロ色のうぐいす餅?

とある神社の梅の木、くすんだ黄緑色の小鳥がいるのが見えますか?「梅にウグイ0903161 ス」といきたいところですし、後姿だけでは確定できませんが、多分メジロでしょう。メジロの特徴は目のまわりの白いフチドリ。英名でも "White-eye" と呼ばれます。ウグイスと間違えやすいのですが、ウグイスは警戒心が強く住みかである籔の中からめったに出てこないとか。“声はすれども姿は見えず”、ですね。虫や木の実をえさとしており花の蜜はあまり好まないので「梅にウグイス」とはいかないようです。一方メジロは梅や椿などの花の蜜が好きでよく私たちの目の前に現れてくれます。
ウグイスとメジロの混同を示すものとして「鶯色」があります。「鶯色」と聞いてどんな色を思い浮かべますか。私は写真にあるような黄緑色を「鶯色」と思っていたのですが、実際のウグイスの色は灰褐色(オリーブ色に近い)で、うぐいす餅の色はむしろメジロに近い色といえるでしょう。なんだかこんがらがりましたが、メジロは愛らしくウグイスの鳴き声は美しい。どちらも春を告げるうれしい鳥ですし、うぐいす餅はおいしい。それでいいかな。

うぐいす餅の作り方をご紹介しておきましょう(電子レンジを利用する方法です)。
1. バットに青きな粉30g広げておく。こしあん180gは十等分して丸めておく。 0903162_3
2. 耐熱性のボールに白玉粉100gを入れ、水130ccを少しずつ加えてなめらかになるまでよく混ぜる。
3. これに砂糖50gを加え、ダマが残らないようにしっかり合わせる。
4. 生地がなめらかになったらラップをして電子レンジに2分かける。
5. レンジから取り出し、水でぬらしたヘラで底から大きくかき混ぜる。
6. 再びラップをかけ更に2分加熱する。
7. 青きな粉の上に生地を出して生地が冷めないうちに十等分する。生地の真ん中にあんをのせ、両端をつまみながら閉じる。
8. 形を整えて皿に並べ、上から茶漉しで青きな粉を振る。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2009年2月16日 (月)

いま農業がおもしろい!

 皆さんは農業にどんなイメージを持っておられますかキツイ・キタナイ・カッコワルイ・カセゲナイ」の3Kとも4Kとも言われてきましたが、いま農業が脚光を浴びつつあります。その主な理由として、
①安全な食べ物への欲求が高まってきたこと
②食の分野でもエコが叫ばれ始めたこと
③不況による職種別労働人口に変化のきざしがあること

といったことが挙げられます。
ここ数年中国製の冷凍餃子や汚染米の食用転化などの食を巡る事件は後を絶た ず、出所の分かった(生産者の顔が見える)安全なものを食べたいという当たり前のことの価値が改めて見直されてきました。これは食を仕事とする者として喜ばしいことと感じています。以前のブログの中でも食べ物の条件について触れたことがありましたが、空腹や食欲を満たすことだけが食べ物ではありませんね。安全でおいしいものを得るにはお金や時間が必要になるかもしれません。しかし時間は工夫で補うことができますし、それを楽しみに感じられればいうことはありませんね。
またブームが日常的なものになりつつある「エコ」フードマイレージという食糧の価値を表す新たな指標も生まれました。これは食糧の総重量と輸送距離を掛け合わせたもの。食料の生産地から食卓までの距離が長いほど、輸送にかかる燃料や二酸化炭素の排出量が多くなり環境に対して大きな負荷を与えることになるため、国産、地元産の食糧を消費しようとする動きにつながっています。
さらに昨年後半からの不況の影響で派遣社員をはじめとする製造業の社員の解雇が続いています(患者さんの中にも三菱自動車等の関係の方がおられ、その深刻さ感じる場面にも遭遇します)。ただこれを契機に職種別の労働人口比率が変わっていくことも考えられています。つまり今まで製造業についていた人が今後違う分野の職に就き、考えようによっては適正な労働人口比率に近づいてくることも考えられるとか。今まで人員が不足していた介護・福祉、そして農業分野の従事者が増加するのではないかということです。
こうした流れを受け、農業の分野で活躍する人が頻繁にテレビや雑誌で取り上げられるようになりました。1月12日に日本テレビで放映された「カンブリア宮殿‐若者よ農業を目指せ‐」では長野の農業生産法人トップリバー(従業員35人、年商9億円)0902163 が紹介さていました。レタスを中心とした農産物をスーパーや生協、外食産業と契約販売するとともに、新規就農、独立を目指す人のための農業研修など農家育成支援事業を会社設立の目的として掲げています。明確なビジョンを語る社長と生き生きと働く若い人たちの姿が印象的でした。また2月15日発行の雑誌「BRUTUS」
http://magazineworld.jp/brutus/656/(マガジンハウス)のメインテーマは「みんなで農業」。佐藤可士和やナガオカケンメイといったトップクリエーターたちが農業に魅力を見出し、それをビジネスにも結び付けていく様子が紹介されています。彼らがカッコよくみえるのは姿かたちのせい?いいえ、農業を本当に楽しみその中から価値を見出した自信に溢れる表情からでしょう。親の仕事をイヤイヤ継いでいた(のではないかと想像される)今までの多くの後継者たちとは顔つきが違うのです。
 なんだか面白いことになってきそうだと感じているのは私だけでしょうか。生きることは食べること‐食がよい方向に行くことを願ってやみません。野菜が食べたくなってきた!

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo
ナガオカケンメイプロデュース
D&DEPARTMENT PROJECTの宅配野菜&カフェメニュー

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2009年2月 2日 (月)

「第40回糖尿病料理教室」~乙女のバレンタイン ごろごろ野菜のチキンライスとチョコレートのデザート~ご報告

去る1月31日(土)、倉敷生活習慣病センターにおいて「第40回糖尿病料理教室」を開催致しました。
今回のメニューはある女性患者さんからアイデアを頂きました(彼女は今入院中です。回復を祈念してアイデアを形にしてみることにしました)。テーマは「野菜をごろごろ入れたチキンライス・スープかポタージュ・チーズを使った料理」。“野菜をごろごろ入れた”がひとつのポイントですね。同じ野菜でも小さいとあまりかまずに飲み込んでしまいますが、大きめに切るとよくかむことができますね。そのうち空腹感も癒えてきますから食べすぎを抑える効果も期待できます。しかし何と言ってもオススメはチョコレートパフェ。一人分88calで最後までおいしいパフェを楽しんでいただけます。レシピ必見!
次回は平成21年4月4日(土)に予定しています。ご参加をお待ちしています。

0902021_2 本日のメニュー
チキンライス 肉、野菜、きのこはちょっと大きめに切って存在感↑。隠し味のカレー粉が効いています。
白菜のポタージュ スープもひと手間かけてポタージュにすると野菜がたくさんとれます。
春色サラダ いつもの野菜にオレンジ、黄、白の春色カラーのデコレーション。
チョコレートパフェ 甘いもので締めくくると満足感◎。どの素材もしっかり持ち味を出しています。        
     

0902022

パフェのポイントは
① 食べて安心低カロリー
② いろいろな食感が楽しめる
③ 最後までおいしい

この三つをクリアした今回のパフェは下から「バナナ→こんにゃくもち→マービーチョコ→カリカリ食パン→カロリーコントロールアイス→いちご→手作りレモングミ→マービーチョコ」です。  

計488kcal  

※メニューご希望の方は倉敷生活習慣病センター受付にてお訊ね下さい。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2009年1月19日 (月)

お雑煮の話

 1月も後半を迎えもう正月気分も薄らぎましたが、正月明けのひそかな楽しみに「雑煮の話を聴く」というものがあります。患者さんへの食事調査は日常的な業務。この時期正月にどれくらい餅を食べたかということは必須項目です(年末年始に体重増加のあった方の多くは餅を食べ過ぎています。市販の切り餅2個はご飯一膳に相当します。気をつけましょう)。“家庭の数だけ雑煮の数がある”というのが率直な感想です。
まずタンパク源を見るとこのあたりでは圧倒的にブリが多いですね。プラスするなら090119_2 牡蠣、赤貝、かまぼこ、豆腐など。肉なら鶏ですが肉を入れるお宅は少ないようです。野菜が多いのもお雑煮の特徴です。トップ3は「ほうれん草、ニンジン、ゴボウ」、白菜や大根もちらほら。ちなみに我が家の雑煮は「ブリ、かまぼこ、ほうれん草、ニンジン、ゴボウ」とあしらいに柚子を添えます。自分で雑煮を作るようになったとき、具の少ないシンプルな雑煮にしようと思っていました。しかし同居人はほうれん草が大好き。それもくたくたの状態に近いものをたっぷりというのがリクエストでした。ち、違う・・・。今ではそれなりに折り合って作っています。
0901191 餅は昔から日本人にとってお祝い事や特別の日に食べる「ハレ」の日の食べ物でした。新年を迎えるにあたって、餅をついて地域の産物とともに年神様にお供えをし、旧年の収穫や息災に感謝し、新年の豊作や豊漁、家内安全などを祈っていました。そのお供えのお下がりをいただき、人間も一緒にいただくのが雑煮で、お正月の祝い膳には欠くことのできない意味を持つものです。地方の特徴が色濃く出るのも雑煮の面白いところ。関東では角餅、関西では丸餅、味付けもしょうゆであったり味噌であったり。白みその汁にあんの餅を入れる香川県のあん餅雑煮(写真)は有名ですね。昔香川出身の同僚がいてこれをご馳走になったことがあります。「雑煮にあんの餅?白みそ?」とゲテモノでも食べるような気分でしたが、見た目は上品、味も想像していたような違和感はありませんでした。「食べられるな。でも自分では作らないかな。」というところです。
 今年患者さんからうかがった雑煮のうち一番感動したのは「水菜の雑煮」。一番出しのすまし汁に具は水菜のみ!なんて美しいんでしょう。素材の味のみの究極の雑煮という気がしました(この雑煮を作っているのは男性です)。また鳥取では一般に「ぜんざい」と私たちが考えているものが雑煮なんだそうです。結婚後初の正月、すまし汁にブリなど入れた雑煮を作ったところ、鳥取出身のご主人が「正月なのに雑煮も作ってくれないのか」とのたまわれたとか。おもしろいですね。やめられませんね。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

 

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2008年12月15日 (月)

柚子の季節です

スーパーで柚子を見かけました。少し小ぶりで所々色の悪い部分もあるのですが、新0812151 鮮そうで8個が298円だったので即買いました(年末になると中くらいのものでも1個198円だったりします)。お正月までもたせたいです(おせち料理に、大根の薄切りとスモークサーモンをくるくるっと巻いて甘酢に漬けるのですが、このとき千切りにした柚子の皮も入れます)。
柚子は言わずと知れた柑橘類。原産は中国で日本には奈良時代か飛鳥時代に渡来したとか。酢の代わりにしたり汁のあしらいに使うほか、最近では「柚子こしょう」が話題になっていますね。柚子こしょうは九州の調味料です。九州では青唐辛子のことを「こしょう」と言うことからこの名がついたようです。粉末のものを想像しがちですが実物はペースト状。柚子の皮と青唐辛子をすりおろし食塩で味をつけたもので、さわやかな辛みは焼き物に添えたり鍋の薬味に加えたりといろいろに使えます。また日本では冬至の日に柚子湯に入る風習がありますね。疲労回復や神経痛に効果があるとも言われますが独特の香りには癒されます。栄養の面では何と言ってもレモン並みに豊富はビタミンCです。
0812152 お正月用には1~2個あればいいので、残りを何に使おうかと考えています。柚子大根、柚子みそ田楽、牡蠣の柚子みそグラタン、蒸しパンやケーキに入れてもいいかな。韓国では柚子をジャムのように甘く煮たのにお湯を注ぐ柚子茶もありましたっけ。くり抜いて器にしてもいいし・・・。むだなく使って慌しい年末を気分だけでもゆったりとすごしたいものです。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2008年12月11日 (木)

「第39回糖尿病料理教室」~来年もよいとしでありますように 年末年始に楽しむ和のおもてなし料理~のご報告

去る12月6日(土)、倉敷生活習慣病センターにおいて「第39回糖尿病料理教室」を開催致しました。
0812111 今回は少しおせち料理を意識したごちそう風のメニューに取り組みました。最近のおせち料理は和洋折衷のものが増えてきましたが、それでも砂糖や醤油をたくさん使う和食の料理が多いもの。すべて砂糖を使って作ると糖尿病の方には安心して食べていただけません。そこで人工甘味料を使って味付けをし砂糖の場合と大差ない味を体験していただくとともに、1回分の量の目安をお示ししました。「年末年始だから血糖値が上がっても、体重が増えても仕方ない」と考えないように。楽しくおいしく食べて上手に乗り切りましょう。
次回は第40回、平成21年1月31日(土)に予定しています。皆さまのご参加をお待ちしています。
クレープの皮は一度に焼いて冷凍しておくと便利です。 0812112_3 
ボールに卵2個を割り入れてほぐし、マービー1/6を1本と小麦粉120g、低脂肪乳125gを入れてダマがなくなるまでよく混ぜ、さらに牛乳125gを加える。これに溶かしバター20gを混ぜて裏ごしし、1時間以上冷蔵庫で寝かせる。フライパンを熱し薄く油をひいて生地を流し入れて焼く.
(15枚分として1枚62kcal)

本日のメニュー
○彩り寿司 寿司飯の中には小さく切った大根が隠れています。色々な具を彩りよく盛りつけてごちそう風。
○かぶの印籠蒸し 小かぶをくり抜いてえびのタネを詰めて蒸しました。栄養価の高い葉も添えて。
○たたきごぼうの変わり和え すりごま、マヨネーズ、米酢、しょうゆ、トウバンジャンで和えています。
○りんご入りきんとん さつまいもを裏ごししたものに、りんご(人工甘味料とレモン汁を振りかけてレンジで加熱したもの)を和えています。おせち料理の一品にどうぞ。
○黒豆入りクレープ もっちり生地にはさんであるのはカロリーコントロールアイスと煮た黒豆です。
     計456kcal  

※メニューご希望の方は倉敷生活習慣病センター受付にてお訊ね下さい

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2008年11月17日 (月)

糖尿病学会中四国地方会で発表しました。

11月14日(金)~15日(土)、山口県宇部市で「日本糖尿病学会中国四国地方会第46回総会」が開催され、演題発表をしました。
タイトルは「外来糖尿病患者の知識確認テストの成績と血糖コントロール」です。倉敷生活習慣病センターでは患者さんへの指導ツールとして日本糖尿病学会が作0811171 成・配布している糖尿病健康手帳を配布しています。かかりつけ医療機関や主治医、現在の糖尿病の具合、検査データの経過を記録できるようになっており、糖尿病やその合併症についての情報も掲載されています。この手帳を配布した際簡単な知識確認テストを実施し、その集計結果について報告しました。
知識確認テストはHbA1cの目標値・自身の最近の値、低血糖症状、三大合併症、運動療法に適した時間、血糖値を上げやすい食品、食事療法のポイントの計7問、10点満点で作成し326名の結果を得ました。平均は5.8点、最も正解率が高いのが運動療法に適した時間の設問、低いのが血糖値を上げやすい食品を選択する設問で、正解は「ごはん・果物」ですが「マヨネーズ・肉・チーズ」との誤答が目立ちました。また罹病年数の長い群に高得点者(8点以上)の割合が高く、低得点者(4点未満)の群に血糖コントロールが良好な者の割合が高いという結果を得ました。当然知っておくべき知識が予想以上に身についていないこと、罹病年数が長くなると知識はあっても必ずしも血糖コントロールが良好ではないこと、その理由として加齢や生活環境の変化、病気への慣れなどが考えられました。この結果を踏まえ、健康手帳をひとつのツールとして日々の関わりの中でよりよい状態が維持できるよう取り組んでいきたいと思います。
0811172 余談ですが、学会の帰りに防府天満宮に寄りました。京都の北野天満宮、福岡の大宰府天満宮と並ぶ日本三大天満宮のひとつです。11月15日とあって夕方にもかかわらず七五三参りの家族連れをちらほらと目にしました。子供を囲んだ家族の晴れやかな様子は端で見ていても気持ちのよいものです。どの家族も子供の健やかな成長をお祈りしたことでしょう。そのうち勉学のお祈りになるのでしょうが、末永く「健やか」であってほしいものです。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2008年10月21日 (火)

“心に残るごはん、食べ物”は何ですか?

 向田邦子のエッセイを読んでいます。その中に“心に残るごはん”について述べられているものがあり、彼女にとってのそれは豪華なディナーでも外国の珍味でもなく、東京大空襲の翌日に覚悟の上で食べた白米とさつまいもの天ぷら、胸を患って通院していたときに食べた鰻丼であるとか。皆さんは何を思い浮かべますか?
 

  確かにおいしい、楽しい食事とは限りませんね。ちょっとせつない、ほろ苦いものの方が心に残っているかもしれません。私にとっての“心に残る食べ物”は大阪の万国博覧会の会場で食べたフランクフルトソーセージです。実はそれまでフランクフルトなるものを食べたことがありませんでした。見たこともない大きなソーセージにケチャップとマスタード、世の中にこんなにおいしいものがあったんだと心の底から感Sepia301動しました。
1  それは兄と私に両親があてがったもので、両親は宵闇が迫る時間帯でありながら幼い?二人の子供を置いて、大阪万博で一番人気、月の石が展示してあるアメリカ館の行列の具合を確認しに行ってしまったのです。今考えるとなぜ母親だけでも子供のそばに残らなかったのだろう、子供だけ待たせて行ってしまったのだろうと。フランクフルトは感動的においしかったけれど、星がまたたき始め知らない人ばかりが行き交う道端で両親を待つのは心細かった。兄も妹がいるのだからしっかりしなければと思いつつ、きっと両親の帰りを待ちわびていたことでしょう。あれから今まであんなおいしいものに巡り会っただろうかという思いと、あのときの切なさが一緒によみがえり、私にとって忘れられない食べ物となっています。

 日ごろ患者さんに食事のお話をうかがっていると、皆さん大なり小なり食べ物にこだわりをもっておられることが伝わってきます。いわゆる“健康によくないもの”もたくさん挙がってきます。あれもいけないこれもいけないと、もぐらたたきのように叩いてしまいたい衝動に駆られることもないわけではありませんが、自分の好きな食べ物の話をされるときの顔は嬉しそうで、食べ物を話題にできるっていいなとも思います。食べ物はお腹を満たしたり栄養をとるだけのものではありませんね。自分の食べ物の思い出が大切なように、患者さんお一人おひとりの思いも大切に受け止めなければと思っています。
 皆さんの“心に残るごはん、食べ物”は何ですか?

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2008年9月30日 (火)

こころと脳の対話

080930 遂に出ました。『こころと脳の対話』河合隼雄、茂木健一郎著、潮出版。わが敬愛する河合隼雄先生と茂木健一郎さんの対談集です。河合先生は2007年、昨年の7月にお亡くなりになりましたが、この本は2006年に3回にわたって月間『潮』に発表されたものを単行本に構成しなおしたもののようです。私の印象としては、茂木さんは『知』の人かと思っていたのですが、この本を読むと学生の頃に、箱庭療法を受けていたり、夢という現象に興味を持っていたり『こころ』の現象が、脳のどこにあるのか、身体とどのように関係があるのかを常に考えていてくれるのが良くわかります。夢とか箱庭とかで表現される事柄は、意識してない事柄を意識化してさらに目に見えるようにするという脳の機能によって生じる現象で、その背後にある膨大な無意識を探るとっかかりになるとのことです。河合先生のテーマは『シンクロニティー』。箱庭を作って、ニワトリのことが心に残ると帰り道にニワトリの本が目に入ったり、関連事項に出会ったりすることのようです。わたしも、今日はこんなふうにと仕事のことを考えていたりすると、むこうから会いたい人が歩いてきたり、電話がかかってきたりすることがあります。河合先生はこういう現象をシンクロニティーと呼んでいます。私などは、ラッキーと思ってそのまま受け入れますが、河合先生の場合は、わざとはずすようにしていたようです。河合先生によれば、脳の研究が進んでも心のこともすぐわかるようにはならない。因果関係の法則が当てはまらない。しかし、脳の研究方法を用いて、こころの現象を観ていくことにも興味を示されていたようです。面白くてサラっと読んでしまいましたがもう1回熟読したいものです。

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2008年8月30日 (土)

邂逅(かいこう)

080830 お盆が終わって急に肌寒くなりました。今年の夏は異常な暑さで、特に糖尿病の人たちでは喉がかわいて、血糖コントロールが大変だったようです。果物とくにスイカ、ビール、ジュース、コーラなどを飲んだ人たちは、血糖が上がってかえって体調を崩したり、脱水になって病院を受診しました。暑いために身体を冷やすためには水分、果物も大切ですが、糖分が多いと血糖が悪くなります。血糖が上がると、糖が尿に排出され、それに伴って尿量が増えてさらに喉がかわきます。循環になりますので果物はほどほどに、水かお茶にするのが無難です。今回、ご紹介する本は、『邂 かいこう 逅』 多田富雄、鶴見和子著 藤原書店です。世界的な免疫学者、多田先生とまた世界的に活躍した社会学者、鶴見先生の往復書簡になっています。お二人は優れた専門職のほかに、多田先生はお能の小鼓の名手であり、鶴見先生は日本舞踊の名取り、20歳の時に短歌集(虹)を出版したような歌人です。多田先生は脳梗塞で右半身麻痺と仮性球麻痺のため構音障害、嚥下障害となり、鶴見先生は脳出血で倒れ、左半身麻痺となります。これはこの、お二人の闘病と回生の記録です。このお二人の凄いところは、倒れてからもまたその状況を克明に記録し、その後、また新たな創作や社会活動を行ったところです。多田先生はお能が闘病の手助けになり、鶴見先生は倒れたその日から短歌が洪水のように頭に溢れ出たようです。でもお二人だけが特異的なのでしょうか。アメリカ留学中に観たテレビ番組では、脳卒中後に新しい能力を獲得した人たちを特集していました。いつでも物事の明るい面をみるというお国柄のせいでしょうか。こういうお二人の本を読んだりすると、私達のほうが励まされるような気がいたします。

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2008年8月18日 (月)

「第37回糖尿病料理教室」を開催しました

 0808181_2 8月9日(土)に糖尿病料理教室を開催しました。始めてから7年目に入り今回で37回を数えます。今回は「めん三昧」と題し三種類の麺(?)料理を用意しました。「塩焼きそば、カレーうどん、冷麺風」です。(?)としたのは、本当の麺は焼きそばに使った中華麺だけだからです。カレーうどんにはこんにゃくベースのこんにゃくうどん、冷麺風には昆布を麺状に加工した昆布めんを利用しました。塩焼きそばも野菜を多くしたので麺自体はあまり多くありません。そこで浮かせた主食系のものをデザートのかるかんに使いました(米粉)。かるかんは鹿児島のお菓子で米粉と山芋が主材料ですが、この山芋をさらにオクラに置き換えてヘルシーさをアップ、オクラの独特の粘りと風味がかるかん本来のもっちりとした食感に上手くマッチして、面白いお菓子に仕上がりました。
 どれも自信作ですが、今回のイチオシはずばりジンジャーエールです。ジンジャーエールのジンジャーは「生姜」ですが、市販のドリンクでは少し刺激の強い炭酸飲料くらいの味しかないものがほとんどです。このジンジャーエール、本当に簡単にでき、オマケまでついてきました。材料と作り方は次の通りです。
(材料)新生姜100g、水200cc、砂糖80~100g、レモン汁大さじ2、炭酸水適宜
0808182 (作り方)
1. 新生姜は洗って皮の汚れた部分だけを取り、薄くスライスする。
2. 鍋に生姜と砂糖、水200㏄を入れて中火にかける。
3. 沸騰したら弱火にして10~15分煮出す。
4. レモン汁を加えてひと煮立ちさせ、火を止める。
5. 生姜をこして容器に入れ、冷蔵庫で保存する(ジンジャーエール原液)。
6. 原液30㏄を炭酸100㏄ほどで割り、好みでシナモンを振る。
7. 残った生姜は水気を絞り、「米酢大2・食塩1g」と和え、生姜の甘酢漬けとしていただく。

 砂糖の代わりに人工甘味料を使えばほとんどノーカロリー。甘酢漬けにもぴりっとした生姜の風味は健在で、食欲の落ちるこの時期ご飯のお供にもってこいです。この暑さ、身近な素材で上手に乗り切りましょう。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2008年6月16日 (月)

第36回糖尿病料理教室のご報告~ナンのレシピのご紹介~

 先月のブログでご紹介しましたが、先週の土曜日6月14日(土)に「第36回糖尿病料080616 理教室」を開催しました。メニューはナン、グリーンカレー、焼き豆腐のサラダ、きゅうりの簡単ピクルスとミニトマトのデザートの5品です。ナンが上手く膨らむかどうか、グリーンカレーの辛さとココナッツミルクの風味への参加者の方の反応はどうかなど少し心配もありましたが、皆さん満足のうちに終えることができました。
写真のように本格的なナンができました。材料と作り方は以下のとおりです。

(材料:10枚分)強力粉300g、小麦粉(全粒粉)300g、ドライイースト10g、卵1個、砂糖大1、食塩小1、プレーンヨーグルト大3

(作り方)
1. 強力粉、全粒粉、ドライイースト、砂糖と食塩を合わせてふるいにかけながら大きめのボールに入れる。
2. これにぬるま湯350cc、卵、ヨーグルトを入れ混ぜてひとまとめにし、生地がなめらかになるまで10分ほどこねる。
3. ラップをして50~60分程度発酵させる(2倍ほどにふくらむまで)。
4. ガス抜き(余分な空気を出すつもりで生地を軽くこねる)をし、10等分してぬれ布巾をかけ、10分ほど休ませる(ベンチタイム)。
5. 薄く粉を敷いた台の上に生地をのせ、めん棒で3~5mmほどの厚さにのばす。
6. ホットプレートに薄く油(分量外)を敷き高温に温める。生地をのせて中温にしふたをして4~5分焼く。裏に返してもう2~3分焼く。

グリーンカレーは青唐辛子をベースにした市販のペーストで味をつけますが、この辛さは半端ではありません。結局ペーストの袋に書いてある分量の半分程度を使い、辛いながらも旨味の感じられるものに仕上がりました。カレーが辛みの強い、特徴のある味なので、あとのものは“さっぱり”を意識して献立を考えました。豆腐のサラダでは焼き豆腐を使って水きりの手間を省きました。

 意外に(?)好評だったのがきゅうりの簡単ピクルス。きゅうりとセロリは棒状に切ります。鍋にオリーブオイルとみじん切りにしたニンニクを入れて火にかけます。香りが出てきたら輪切りの唐辛子、白ワイン、レモン汁、食塩を入れてひと混ぜ。熱いままのこのマリネ液を野菜とあえて冷蔵庫へ。2~3本のきゅうりは一人でも食べられそうです。きゅうりがたくさんとれ始めたら是非お試し下さい。トマトもデザートになりますよ。湯むきして砂糖とホワイトラム酒に漬けてよく冷やしてください。少し凍らせ気味にしてもおいしいかな。


 これから暑くなると“冷たい”がごちそうになります。一品キンキンに冷やしたもの用意したいですね。ただ冷たいものばかりに走ると「食欲がなくなる→食事時に適正な食事がとれない→変な時間にお腹がすく→結果として食べ過ぎに」という悪循環にもなりかねません。規則正しい食事も含めた生活で夏を乗り切りましょう。

 倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2008年5月19日 (月)

夏に向かう季節のメニューを考えています

 このブログをよくご覧になっておられる方はご存知だと思いますが、当方では二ヶ月に一度「糖尿病料理教室」を開催しています。次回の予定は6月14日(土)。そろそろ蒸し暑くなり、国民の休日のない6月をがんばって乗り切っていただくためのメニューを考えています。
 料理教室を行っている部屋は「療養指導室」といい、普段糖尿病教育入院の教育プログラムを行っている部屋で、ここには十分な調理施設がありません。炊飯やオーブン料理のあるときには病院の厨房でやってもらっており、療養指導室で使える加熱器具はホットプレートや電磁調理器に限られます。そんな中で調理をしていただくので味付けや季節感はもちろんですが、どのようなメニューにしたら負担が大きくなく、かつ調理の実感を持っていただけるかといったことにも苦心しながらメニューを考えています。
 そこで今回考えているのが「ナンとグリーンカレー」です。昨日試作してみました(写080519 真は試作品ではありませんが)。ナンはインドを中心とした中央アジアの「パン」で、小麦粉を水で練り天然の酵母で発酵させた生地を焼いたもの。本場ではタンドールと呼ばれる壺型をした窯の内側に貼り付けて焼くようです。パンといってもふわふわ感はありませんが、ほどよい噛み応えと酵母のかおり、結構な食べでがあります。今回は強力粉と全粒粉の小麦粉を混ぜて食物繊維をアップさせようと思っています。酵母はドライイーストを使います。10分ほどこねますがさほど体力はいりませんし、生地のなんともいえない軟らかさ、酵母の力で発酵し膨らんでいくのを眺めていると本当に幸せな気分になります。
出来上がりを楽しみにしながら食べるために体を動かす、時間をかけるというのは少し前なら当たり前のことだったはず。簡便さと引き換えにこんな楽しみを失ってしまったんだなあと。毎日の仕事・義務と考えると辛いかもしれませんが「生活」の中にはまだまだ気づかない楽しみがいろいろとありそうです。
話がそれましたが、もうひとつの「グリーンカレー」は青唐辛子と香辛料、ハーブ、塩で味付けしたもの(ペーストが市販されています)で、ターメリックなど黄色になる香辛料は使われていないので、よくあるカレーライスとは別物です。水の代わりにココナッツミルクで煮るのでまろやかさはありますが、なんせ青唐辛子の辛いのなんのって。もう少し試作が必要なようです。完成したレシピはまた6月のブログでご紹介しましょう。お楽しみに。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2008年4月21日 (月)

「2008 歩いて学ぶ糖尿病 おかやま後楽園ウォークラリー」開催

昨日の4月20日(日曜日)、岡山後楽園において糖尿病患者さんやそのご家族を対象としたウォークラリーが開催されました。

0804211_2 4~6名の参加者にボランティアのスタッフが1~2名つくというチーム構成で、コース(2kmまたは3km)のコマ図をもとにチェックポイントを回りゴールを目指しました。このウォークラリーは毎年一回岡山では桜の終わったこの時期に催されていますが、今年は暑からず寒からず、お天気もよく絶好のウォーキング日和となりました。ソメイヨシノは葉桜になっていましたが、新緑が美しく枝垂桜は見ごろ、レンゲやツツジも見られ、参加者の方は多くの観光客に混じって園内の散策を楽しまれていました。0804212_2
  「ウォークラリー」といっても歩くだけではありません。“歩いて学ぶ”ですからコースを回りながら後楽園に関する質問と、別に糖尿病についての質問に答えます。また予め設定された“隠しタイム”に近いほど高得点になり、質問の正解率とあわせて上位3組が表彰されます。今回は101名の参加でしたが、倉敷生活習慣病センターに通院されている患者さんで構成されたチームがみごと2位に入賞!晴れやかな笑顔が見られました。
 このウォークラリーには糖尿病の診療を行っている施設のスタッフもボランティアとして多数参加しています。当院からは医師1名、看護師2名、管理栄養士2名、薬剤師2名の計7名が参加しました。私は受付を担当しましたが待ち時間には他院のスタッフの方とそれぞれの病院の状況や糖尿病の療養指導などについてお話しすることができました。施設独自の悩みがあったり、療養指導士の資格更新のための単位が取りにくいなど共通の悩みがあったり。いずれにしても普段は目にすることのない医療スタッフの仲間の苦労や努力を感じることができ、そういった意味でも得るものの多い一日でした。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2008年3月31日 (月)

生きる意欲

080331 東京のさくらは満開のようですが、倉敷もやっと咲き始めたようです。最近はちょっと茂木健一郎さんの本にはまっています。『生きて死ぬ私』(茂木健一郎著、ちくま文庫)では10年前の茂木さんが脳科学者の立場から、死ぬことや臨死体験を語っています。その中で印象に残ったのは、(私という人間の歴史について考えてみよう。私はこの世に生まれ、生き、そして死んでいく。私の人生は、私という存在の歴史だ。私は、死ぬことによって私が存在しなくなってしまうことを恐れる。)(私たちの死の恐怖は、大きく分けると2つの要素からなる。一つは死ぬ過程において苦痛や不安を感じることに対する恐怖だ。…….死の恐怖のもう一つは、死によって自分がこの世界にもはや存在しなくなることに対する恐怖である。…….実は日本人の多くは、死の苦痛に対する恐怖は持っているが死後の自分の不存在に対する恐怖を持っていないという。私にとっては、どちらかといえば苦痛の恐怖よりも不存在の恐怖のほうが、はるかに大きく絶望的に思われる。)の部分でした。この本を読んで生まれてくる前は存在しなかった自分、地球の歴史から考えると存在していない期間の方がはるかに長いのだということに改めて気づいたわけです。生きているということは本当に不思議なことです。ところで、先日、SMAPの香取慎吾さんが主演の『バラの無い花屋』というドラマの最終回を偶然にみました。手術場のシーンがありました。ヒロインの父親が手術中に心停止するのですが、天才脳外科医といわれているアメリカ帰りの医者が、まわりの制止も聞かずに娘を手術室に入れるのです。娘は手術台の上の父親に向かって「死なないで、私を一人にしないで」と叫びます。そうして奇跡的に父親は助かるのです。その天才外科医に言わせると、自分の腕でも40%、でも患者に生きる意欲があれば100%になるんだということ。おもえばおとぎ話のようですが、生きようとする人間の意志の力のほうがなによりも大切なのだということをうったえているようです。今、2-3日前に100歳になったおばあちゃんが入院しています。良くしゃべり、良く食べ、そこにいるだけで明るくて、思わず仕事の手を休め見入ってしまいます。やっぱり生きる意欲を絶やさないことが長生きの秘訣でしょうか。生きる意欲も食欲も無くなって入院してきた患者さんにどうやって食べさせるかがいつも最大の悩みの種です。

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2008年3月17日 (月)

春の香りをいただきましょう

 “野菜をたくさんとりましょう”といろいろなところで言われていますが、「よく買う野菜」と「買ってまでは食べない野菜」があるのではないでしょうか。キャベツ・玉ねぎ・人参は「よく買う野菜=いつも家にある野菜」ですが、きょう取り上げる“ふき”は私 0803171_4   にとって後者に当たるものでした。出されれば食べないことはないけれど自分で調理するほどでは・・・。それにはいくつか理由があります。「味が好みに合わない、家族が食べない、調理法がめんどう、出回る時期が限られている、買い物袋からはみ出る」、ふきはこの大半に当てはまります。ではなぜ食べるようになったか-。「年をとって味が好みに合ってきた、透き通ったグリーンがきれい、食材の季節感をたいせつにするようになった」といったところでしょうか。
ふきの旬は3月から5月。数少ない日本原産の野菜で独特の香りとほろ苦い味に好みが分かれるところでしょう。春先に地面から顔を出す若い花芽はふきのとうとよばれ、早春の食材として珍重されています。ふきのとうはそのまま天ぷらにする0803172_2 ことが多いようですが、普通のふきの場合、表面には固い皮があるので下茹でします。まず茹でるための鍋に入るくらいの長さに切り、塩を振ってまな板の上をゴロゴロと両手で転がします(板ずり)。それをそのまま熱湯でさっと茹で、冷水につけます。水の中で端から皮をむきますが、簡単にさっーと面白いようにむけます。味をつけるときは煮汁で短時間煮てから取り出し、冷ました煮汁に改めて漬けるようにすると美しい碧い色を保つことが出来ます。これを炊き合わせや和え物に使ったり、油揚げなどと薄味をつけて炊いたご飯にまぜるのがオススメ。食の安全が叫ばれる昨今、日本原産、手近で取れる、素性の分かった野菜を大切にしたいものです。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2008年2月29日 (金)

脳を活かす勉強法

今年は例年になく雪の降る回数が多い冬のようです。先日、日の照っている中、雪が風に吹かれて舞う様子が美しくとても新鮮に感じました。わたしは北海道生まれなのですが、わたしの覚えている雪の降り方は吹雪いているか、まっすぐにしんしんと降るかのどちらかです。思わず見とれていましたが、やはり数時間で止んでいました。他の地域で豪雪が叫ばれている中でここは特別なんだなと感じます。

さて、お正月に、イチローのスペシャル番組があり、その後、「プロフェショナル 仕事の流儀」で再び、イチローが出演していました。イチローの秘密がたくさん公開されていましたが、いちばん驚いたのはイチローがあんなに雄弁であることでした。アメリカではよく身体が大きくないことを言われるそうですが、イチローは自分が思ったとおりに身体がを動かせること、バットの先までも自分の手の延長として使えるようです。「腹がでたら野球は止める」「50歳で4割打者になる」といっていました。わたしは野球がわからないのですが、おそらく、打率10割なんていうのは絶対ありえないのだろうと思いますが、打率4割というのはどのくらいのレベルなんでしょうか。

Brainstudy その番組の司会者が茂木健一郎先生です。先生の専門が脳科学であり、尊敬する先輩は養老孟司先生であるとか、友達に白洲信哉(白洲正子と次郎、小林秀雄の孫に当たる)がいると書いてあって、ますます興味が広がります。脳を生かす勉強法-奇跡の強化学習』(茂木健一郎 PHP研究所)には、先生が最終的にはいつも1番になった勉強法が公開されています。「脳は何かを達成するためにどんどん強くなる」「喜びがないと強化回路が回らない」「‘突き抜ける感覚’は絶対クセになる」「学習することは今までの自分と違う自分になること」などから始まっています。「自分と勉強の距離をゼロにする」などの項目もあり、わたくしもいやだいやだと先延ばしにしていることに対して、さらに挑戦しようかなと少し思うようになりました。

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2008年2月18日 (月)

この春、健診が変わります

080218  今年の四月から事業所や市町村で行われている健診が変わります「特定健診・保健指導」です。今までの健診が「病気の早期発見・早期治療」を目的としたものであったのに対し、新たな制度ではメタボリックシンドロームの概念を導入し生活習慣病の発症・重症化の危険因子を健診でチェック、その状況に応じた保健指導を受け、生活習慣病を発症しないように生活習慣の改善を目指す、予防を重視したものになります。
 メタボリックシンドロームとは「内蔵脂肪型肥満を共通の要因とし、それに加えて高血糖、高血圧、脂質異常の要因が重なれば重なるほど心筋梗塞や脳梗塞などの危険性が高まる」という考え方です。今回の健診では内臓脂肪の指標として腹囲の測定が義務づけられており、腹囲(またはBMI)が基準を超えていた場合他のリスクをカウント、その数によりグループ分けを行います。詳細は以下のとおりです。

●(ステップ1)腹囲とBMIのチェックする
腹囲 男性85cm以上、女性90cm以上    →①
   男性85cm未満、女性90cm未満 かつ BMI25以上 →②

●(ステップ2)検査結果と質問票からリスクの有無をチェックする
血糖:空腹時血糖100 mg/dl以上またはHbA1c5.2%以上
脂質:中性脂肪150mg/dl以上またはHDLコレステロール40 mg/dl未満
血圧:収縮期130 mmHg 以上または拡張期血圧85 mmHg 以上
質問:喫煙歴あり→血糖・脂質・血圧の項目が1以上の場合カウントする

●(ステップ3)判定、グループ分けをする
①の場合 追加リスクが2以上 積極的支援レベル
           1のみ  動機づけ支援レベル
②の場合 追加リスクが3以上 積極的支援レベル
           1または2 動機づけ支援レベル
これ以外の場合   情報提供レベル

※ 65歳以上はリスクが多くても動機づけ支援レベルとなる
※ 服薬中の者は保健指導の対象にならない

上記にあるように健診後の対応は「情報提供レベル」、「動機づけ支援レベル」、「情報提供レベル」の三つに分けられます。リスクの低い方は情報提供だけですが、リスクが高い場合には継続的な保健指導が行われます。具体的には、
◎積極的支援 :面談、電話相談、メールの送受信により自己の振り返り、改善への行動目標設定を行い、実践を支援する(3ヶ月以上継続)
◎動機づけ支援
:面談により自己の振り返り、改善への行動目標設定を行う(原則1回)

 今までの健診は「受けることそれ自体に意味がある」といった感の強いものでしたが、今年からは「生活習慣病を予防する」という明確な目標の下、基準に照らし合わせて現状を判定、その結果に基づきフォローの方法も違ってきます。当施設も『特定健診機関・保健指導機関』として登録しています。今年度はスタートの年ですので今後どういう方向に行くか見守っていく必要はありますが、医療従事者としてまた被保険者として健診の意味をよく理解しておくことが大切でしょう。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2008年1月30日 (水)

となりのクレーマー

2週間に1回の医局会で当院に設置されている投書箱にどんな御意見があったか事務長さんから報告があります。感謝の言葉などが入っているとうれしいのですが、思いがけなくご批判を受けることがあります。

私も前に1度、そのような投書を受け、そんなつもりはなかったのだけれど、家族の方の気分を害したのだなあと少しショックを受けました。

それからその投書箱のことが少し恐ろしくなって事務長さんから別の用事で電話がかっかってきても何かまずいことでもあったかなと思うようになりました。

そういう訳でもありませんが、本屋に別の用事で行ったときに、この本が目に付きました。となりのクレーマー{苦情を言う人}との交渉術(関根眞一著、中央公論社)です。

12150244 この本の著書は西武百貨店の池袋店に入社、その後、全国3店舗のお客様相談室の室長をされ、お客様の苦情に対応された方のようです。私が読む前に思っていたイメージと違って、クレーマーというのは単に苦情を言う人のことではなく、きちんと定義されています。

はじめにの部分に(クレーマーとは企業、医院、学校、行政その他において、必要でない顧客を指します。どんな顧客でも、意見の中には提案としてありがたくいただくものや、企業や行政などの戒めになるものが存在します。しかし、まさに快楽として困らせようとしている人、大きく常識を逸脱している人、度を越えて意見をする人、詐欺行為に近い行動で金品を求める人には、徹底した対抗が必要になります。彼らがクレーマーです。クレーマーの共通点としては。。。。。。)とあります。

そうして内容的にはそれらのクレーマーに対してどのように対応したかということでした。著者はまた、退職して、医療関係のクレーマーにも対応したようです。

この本で参考になったのはこのクレーマーの人と本当に企業や病院のことを思って苦情を言う人とまず区別しなければならないとのこと。

また、医者や教師は苦情に慣れていない。そのために解決を急ぐあまりに苦情の本質を考えずに無視したり金品で解決したりしては却っておかしいことになるなどのこと。

苦情を言ってくる人を自分の都合が悪いとのことでクレーマーに仕立て上げないことなどがありました。著者は苦情学という本も書いているようです。

患者様が、病院で快適に過ごされるようこれからも考えていきたいものです。

倉敷生活習慣病センター 医師 M

○となりのクレーマー―「苦情を言う人」との交渉術 (中公新書ラクレ 244)
著者:関根 眞一 出版社:中央公論新社 価格:¥ 756

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2008年1月22日 (火)

お茶のお話し

休日に京都の宇治に行きました。宇治は二度目です。初めて訪れたときは雨上がりで山の緑が美しく宇治川の圧倒的な水量とともに強く印象に残っており、もう一度訪れたいと思っていました。再訪の理由はもうひとつ、ズバリ「抹茶スウィーツ」。よく冷やされた孟宗竹を器に仕立てた「抹茶ぜりぃ」、上品に主張するゼリーとアイスクリームの抹茶が本場を感じさせます。お土産には「茶の香餅」。もち米粉と和三盆を含む砂糖・抹茶・きな粉・小豆・寒天でできており、小袋に入った抹茶きなこを振りかけていただくと、口の中が“まっちゃ・まっちゃ”して抹茶好きにはかなりオススメです。      0801221 0801222_4     

 

   

  

 

           ★抹茶ぜりぃ★             ★茶の香餅★

高級茶の代名詞として有名な「宇治茶」ですが、全国の茶の生産量に占める割合は数%であるとか。その割にはたくさん「宇治茶」が出回っていますが、それには京都府茶業会議所による「宇治茶とは、京都府、滋賀県、奈良県、三重県のいずれかで栽培された茶葉を京都市内で仕上げ加工したもの」との定義があるからです。ちょっとシブイ話ですね。
さて「お茶でも飲んで一休み」というときに「一服する」という言葉を使います。お茶は鎌倉時代に中国(宗)に留学していた栄西禅師が茶の種子を持ち帰り、栽培から飲用方法を紹介したことが始まりと言われています。「喫茶養生記」を著し薬効効用を述べたことから「お茶=漢方薬」との認識が広がり、薬と同様に「一服、二服」と数えるようになったとか。
 抹茶は茶の新芽を利用し、蒸したあと揉まずに乾燥させ葉脈を取り除いて石臼で挽き粉にします。抹茶や玉露といった高級茶が煎茶などと違うのは、収穫前の20日以上日光を避けて栽培すること。日光を遮ることでアミノ酸が蓄積されて独特の旨味とコクが増すそうです。お茶というと渋いという印象がありますが、お茶に含まれるテアミンというアミノ酸が日光に当たると渋み成分のカテキンに変わるため、直射日光を避けて栽培される抹茶は他のお茶に比べてカテキンが少なくまろやかになるというわけです。カテキンは動脈硬化を予防する「抗酸化作用」が期待される成分ですが、テアミンは摂取すると脳でα波が増えリラックス効果が高まるとか。科学的な裏づけもあるのかもしれませんが、甘みのある高級なお茶を少しぬるめでゆっくりいただくとと心が落ち着くのには、自分や誰かのために手間をかけるというゆとりや思いやりも関係しているのではないかしら。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2007年12月29日 (土)

生き方は星空が教えてくれる

もう今年も終わろうとしています。10月に入っても残暑が厳しく、暑い暑いといっているうちにあっという間に過ぎていきました。最近また、風邪が流行っていますマスクをしたり、咳をする時に注意したり、手洗いを十分にして他の人にうつさないようにお互い注意したいものです。

Starry_sky_gives_hints_to_your_life さて『生き方は星空が教えてくれる』( 木内鶴彦著 サンマーク出版)はこの題から推定されるようなロマンチックなものでもなく、星占いで人生を決めるものではありません。この著者は、彗星捜索家で、すでに彗星を発見され、その彗星にご自分のお名前がついているような方です。私のスピリチァルな友達から紹介された本ですが、最初に私が興味を持ったのはこの著者の臨死体験が鮮明に記載されているからです。この方は、その時に体験したことが本当のものか否か信じられずにいたようですが、自分が過去や未来を自由に行き来できたこと死後に行くであろう自分の個が無くなる(膨大な意識の世界)に行って来たこと少しずつ納得されたようです。立花隆さんにもインタビューを受けたようです。臨死体験後、著者の人生観が変わります。仕事も変え、夜は山の上で彗星捜索をし、訪れる人や動物とも仲良くなります。そうして臨死体験時にみた自分の未来の2つの像から地球の環境を守る活動をしよう考えました。彼が注目したのは、ごみ処理システムの構築、太陽エネルギーの利用、水などです。NGOとしてすでに順調に活動されているようです。地球レベルで物を考える。この本の中でもう1つ私が気になった部分があります。「工場の排水による水質汚染を声高に騒ぎ立てる人がいますが、実は今の社会で最も水を汚しているのは人間の排泄物です。人間の排泄物に含まれるケミカル薬品による汚染が、最も深刻な問題となっているのです。現代人は、昔では考えられないほど大量の薬を飲んでいます。それが分解されずに排泄物の中に溶け込んでいるのですが、その量は、工場排水など問題にならないほど膨大な量だといわれています」とのことです。うーん、大切な薬だから患者様に飲んで頂いていますが、地球レベルだとそういうことも考えなければいけないか…と思った次第です。

では来年もまた皆様、良いお年でありますように。

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2007年12月17日 (月)

餃子も手作りで★

 「今日は餃子にしよう」というとき、皆さんは次のどれを選びますか①出来上がった餃子を買ってきて食べる、②冷蔵または冷凍の餃子を家で焼く、③具を手作りし市販の皮に包んで焼く、④皮も具も手作りする‐。一番多いのは②でしょうか。

071217 12月2日(土)の今年最後の糖尿病料理教室では④に取り組みました6月の料理教室では手打ちパスタを作りましたが、パスタにしても餃子の皮にしても市販品の普及しているものは“これは買うもの”との意識があり、あまり手作りすることは考えないかもしれません。でも作ってみると意外に簡単に、しかもおいしくできるものが少なくありません。餃子もしかり。多少手間はかかりますが決して難しいものではありませんし、市販品にはないメリットもあります。それは「皮がくっつきやすく簡単に包めること」、「もちもちとした食感が楽しめること」の2点です。皮を包むとなると「きれいにヒダを寄せるのが大変」と思う方も少なくないでしょう。きれいにヒダが寄っているのに越したことはないのですが、生餃子の場合ヒダをとって二重になった部分は結構重い感じもするので、むしろヒダは少なめかなくてもよいかもしれません。気軽に楽しんでください、ということです。
 具は豚ミンチが基本ですが、えびを粗めにたたいて入れると色がきれいでえびの旨みとプリプリ感が楽しめます。野菜はキャベツ、白菜、ニラが一般的でしょうか。ねぎ・生姜のみじん切りは忘れずに、にんにくはお好みでどうぞ。水餃子がオススメです。焼くときはいったんゆでて表面をかりっとさせるように強火で焼くとよいでしょう。手作り、面倒くさいと思うか楽しめるか、この差は大きいのではないかしら。

1. キャベツとニラは細かく刻んで塩(分量外)をして10分おき、水気をしっかりしぼる。白ねぎと生姜もみじん切りにする。えびは包丁で細かくたたく。
2. 青梗菜と生椎茸は食べやすい大きさに切り、しめじはほぐす。
3. 大きめのボールに強力粉と食塩を入れ、半量の水を入れて菜ばしで混ぜ合わせる。残りの水を加え手でボールについた粉を取りながら混ぜ、ひとつにまとまったら台に移して力を入れてこねる。
4. 生地がまとまりもっちりしたらボールに入れ、固く絞った濡れ布巾をかけて30分程ねかせる。
5. ボールに豚ひき肉とえびを入れて粘りがでるまでよく混ぜる。これにキャベツ、ニラ、白ねぎ、生姜を入れて混ぜ、調味料と片栗粉を入れて練り合わせしばらく置く。
6. 4の生地を四等分し、打ち粉をした台の上でころがし20cm位の棒状に伸ばす。1本を10等分し切り口を上にして手の平で押しつぶす。
7. 麺棒を手前から中央に向かってころがし、生地を回転させながら直径6~7㎝くらいに伸ばす。
8. 生地の中央に具を置き手前と向こうを合わせてひだを作ってくっつけ、左右にひだを作りながら包む。たっぷりの湯にひとつずつ餃子を入れる。浮いてきたら差し水をし、再び浮き上がってきたら取り上げて水気を切り器に盛る。スープで野菜、きのこを煮、餃子に注ぐ。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2007年11月30日 (金)

情熱の生涯

最近、嘔吐下痢症が流行っています。糖尿病患者さんが、嘔吐や下痢になったときは、当然、食べたものが消化されないで吐いたり、排泄されるために血糖値が下がります。いわゆる低血糖を起こしやすい状態となります。このため、インスリン注射をしている人や、経口血糖降下薬を飲んでいる人がそのまま注射や内服を続けていると、低血糖になり、ひどい時には低血糖が1-2日続くような事態になることがあります。本人に判断力がある場合は良いのですが、認知症の患者さんなどでは気づかずに内服していたりすることがありますので、家族や施設の職員の方達は糖尿病患者さんの下痢や嘔吐には十分気をつけてあげてください。また、なにか判断に迷うことがあったら、早めに医師に相談してください。

071130  さて、今回紹介する本は『ハーゲドン 情熱の生涯 理想のインスリンを求めて』 (トルステン・デッカート著、大森安恵訳 時空出版)です。この本を読むきっかけになったのは、大森安恵先生が訳していたからです。大森先生は糖尿病と妊娠の日本の第1人者です。今では糖尿病の患者さんも妊娠出産があたりまえになっていますが、以前は糖尿病を患っていたら妊娠出産は出来ないとされていた時代があったのです。 訳者略歴をみると2006年5月、国際糖尿病連合と国連の共同作業UN Resolution for Diabetes の(糖尿病と妊娠)部門ワーキングメンバーに選ばれ、2007年2月に国連で糖尿病と妊娠に関するスピーチを行うとあります。すごいですね。先生は私の大学時代の臨床学生実習の指導教官で、そのおかげで、いまでも「青山さん、なにやってるの」と気にかけていただいたり、ハッパをかけていただいたりとありがたい存在なのです。ハーゲドンというのは、中間型のインスリンを発見したデンマークの医師でインスリンの歴史、臨床応用には欠かせない人物のようです。この本の著者のデッカートはまた、ステノ糖尿病センターの内科部長を勤めた方であり、その方が、ハーゲドンの人となり、業績などが歪曲されないうちに実際の資料をもとに本を著したようです。この本は超大作450ページもあります。インスリンがカナダで発見されたのが1921年、それ以後、デンマークでいかにインスリンが生産され、そうして作用時間の長いプロタミンインスリンが発見されたかをその時代背景まで克明に記載されています。多くのノーベル賞受賞者や高名な医師の名が次々に出てきます。大森先生は学術論文もさることながら文章がうまく先生自身も『女医のこころ』『彼岸花の鎮魂歌』などの本を書いています。今回、先生の2冊の本も取り寄せて読んでみました。そしてあらためてハーゲドン、トルステン、そして大森安恵先生の『情熱の生涯』がこの本をつくりあげたのだなと感服いたしました。
 

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2007年11月19日 (月)

柿のはなし

0711191 「秋」、「味覚」で思い浮かんだのがなぜか「柿」でした。実家に何本も柿の木があって子供の頃は好きな「果物ベスト5」には入りませんでしたが、最近はかなり上位です(なぜかな?)。そろそろやわらかくなろうかといったくらいの固さが好きです。
 柿の学名は「ディオスピロス・カキ(Diospyros Kaki)」。「KAKI」は世界に0711192 通用する言葉です。日本原産かなと思いきやどうも中国から渡来したもののようです。柿といえば「渋」。これはタンニンという成分で、水溶性のタンニンが不溶性に変わると渋くなくなるとか。タンニンは防水性・防腐性に優れており、柿渋で加工した紙を笠に張ったり、タンスの底に敷いたりといろいろに利用されてきました。
そういえば「渋染め一揆」は備前の国岡山藩での事件でした。安政2年(1856年)に出された倹約令・別段御触書により、部落民は公式の場の紋無し・柿渋による渋染の着衣、雨の日の下駄の禁止などを強制されました。これに対し各部落の代表者が白い死装束を着て非武装で強訴を行い、武装した藩士と交渉した結果、嘆願書を藩主に渡すという要求は実現し御触書は撤廃されたものの、首謀者は厳しい取り調べなどにより死亡したという事件です。岡山は他人に無関心な冷たい県民とも言われますが、気骨のある人もいたんですね。話が逸れました。このようにかつては渋柿で染めた布地は粗末(だけど丈夫)なものとされていたわけですが、最近ではその実用性とともに自然な風合いに静かな人気が出ているとか。
さて話を実の方に移しましょう。柿にはいちごやレモン汁を上回るビタミンCが含まれます。タンニンとともにアルコールの排泄も促し「柿が赤くなると医者が青くなる」と言われるくらい果物の中でも栄養価が高いことが知られています。また干し柿というつわものもありますね。水分が抜けていることもありこちらは食物繊維が豊富です。どちらも酢の物に少量入れると味が引き立ちます。切ってコアントローなどの洋酒をふりかけキンキンに冷やすと上等なデザートにも。
「木守柿」という言葉をご存知ですか?柿の実をすべて取らずに少し残しておき、今年の豊作に感謝し来年の豊作を祈るとともに、鳥たちにも自然の恵みのおすそ分けをという、日本人のゆかしい思いの表われです。“ありえねぇ~”ではなく、“ありがたい”という言葉が多く使われるようになるといいな。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2007年10月30日 (火)

『いつまでもデブと思うなよ』

071030 毎日、外来で糖尿病の患者さんに接していますが、減量や血糖のコントロールを簡単にできる人と何年かかってもなかなか出来ない人がいます。なかなか出来ない人は、間食もしていないし運動もしているしどこが悪いかわからないと不満そうです。血糖値、ヘモグロビンA1C値、中性脂肪やコレステロール、体重をみると残念ながら本人がどう言おうとどのような状態かわかります。管理栄養士さんに食事調査をしてもらいます。もうどうしようもない時は「入院させますよ」、とか「インシュリンをします」と脅かしますと、来月まで待ってくださいといわれ、少しコントロールが良くなります。やはり、糖尿病のコントロールは食事療法です。炭水化物(主に主食のごはん、パン、うどん、ジャガイモ等)を適切な量に制限することが大事です。この量は運動量に比例して指示カロリーが変わってきます。後は、バランスよく食べること、夜遅く食べないことは基本中の基本ですが、仕事があるだのひまがないとか言われますがそのままにしていると他をどんなに頑張っても残念ながら数値が変わりません。この『いつまでもデブと思うなよ』(岡田斗司夫著 新潮新書)という本は徹底的な食事療法の本です。1500Kcalの食事療法をして1年間に50kgの減量に成功、現在67kgになったそうです。この本ではまず自分が何を食べたか徹底して記録する。そうすると自分はデブを維持するためにいつもハイカロリーのものを選んで食べていたこと、自分は美食家だと信じていたがそうでは無かった(ジャンクフードをかなり食べていた)、また家に帰ってからもおやつをかなり食べていたことに気づきます。そうして記録をつけるだけで10kg痩せたそうです。また買う前に徹底してその食べ物のカロリーを調べ上げる。食べたいものは絶対食べるが量を少なくする(カロリーの範囲内を切り取り残りはごみ箱に捨てるが後で拾いに行かないように水に浸けて食べれないようにしておく)など壮絶な戦い振りです。運動の方は身体が軽くなると自然に動けるようになった。若返るとはこういうことか!とのたまっています。この方はオタクのかたのようですがやはりただものではないですな。このまま糖尿病の患者さんには応用できない部分もありますが、食事療法の参考になります。

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2007年10月15日 (月)

手作りカッテージチーズ

 10月10日のブログ10月6日(土)の32回糖尿病料理教室カッテージチーズのチーズケーキを作ったことをご紹介しています。今回は市販のものを使いましたがカッテージチーズも簡単に手作りできるんですよ。
10151 (材料)牛乳200ml、レモン汁20cc
作り方)牛乳を60℃まで温め、火を止めてレモン汁を加えて軽くかき混ぜる。液をガーゼでこして軽く絞ってでき上がり。
 いかがです?本当に簡単でしょ?こした汁も捨てないで下さい。牛乳のカルシウムは汁にたくさん溶け出ていますから、炊き込みピラフ10152 (材料は人参、玉ねぎ、小エビなど)などにダシとして使うとよいでしょう。

 カッテージチーズとクリームチーズの栄養価を比べると、
「クリームチーズ/カッテージチーズ」として、「エネルギー:346/105 (kcal)、「脂肪:33/4.5(g)」、「コレステロール:99/20(mg)」、「タンパク質:8.2 /13.3(g)」。
その違いは歴然としていますね。カッテージチーズは「低エネルギー・高たんぱく・低脂肪」のヘルシーな素材です。サラダにはもちろん、はちみつをかけてデザートにしてもgood!牛乳の安いとき手作りしてみては?

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2007年9月29日 (土)

おひとりさまの老後

Alone_after_retire 実家で今は一人暮らしをしている母が、新聞を読みながら“おひとりさまの老後”だってと、つぶやきました。こんな題名の本を書く人はいったい誰なんだろうと見てみたら、フェミニズムの指導的理論家で、現東京大学大学院人文社会系研究科教授の上野千鶴子氏でした。先生の本は、結構、読みました。また以前、タレントの遥洋子さんが書いた『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』は大変面白く、上野先生のゼミの様子とか研究方法が伝わってきて、うーんと唸ってしまいました。でも、だんだんわからなくなってきて、最近では『当事者主権』という本がありますが、途中で止めていました。今回、なんで上野千鶴子が、このような本を書いたのだろうと疑問に思いながら読み進めていました。相変わらず、過激で威勢が良い。自分は負け犬の大先輩、みんな最後はおひとりさま、おひとりさまはこんな風に老後を過ごすのよと叫んでいる(上野先生、大変失礼いたしました)。上野千鶴子のもう一冊の本『老いる準備―介護すること 介護されること』学陽書房)の「あとがき」に私の疑問に対する答えが書いてありました。「『いつから女の問題をほったらかして、介護のほうへいちゃったのよ』…そう言われるようになってから、何年も経つ。わたしにとっては、何の不思議はない。わたし自身が老いたからである。女の問題をほったらかしたのではなく、老いた女の問題にめぐりあったのだ」「福祉業界の新参者 上野です。」とのこと。そして上野先生の現在のスタンスは、この文章で示している。「フェミニズムが唱える自立という概念、わたしがあやうさを感じたその気持ちに、理論的な裏づけをくれたのは、80年代半ばの障害者自立運動との出会いだった。24時間介護を要する、おしっこもうんちもごはんも他人様のお世話にならなくてはいけない重度の障害者が家を出て、一人暮らしをはじめる。それを自立生活と彼らは呼んだのである。障害者運動の自立の概念は、わたしのしたいことに他人の援助が必要なら、それを得る権利が自分にある。という考え方である。それはこれまでのように、他人に迷惑をかけない、自分のめんどうは自分でみて、ひとりで生きていく、というやせた近代主義の自立の概念とは遠くへだたっていた。自立生活の障害者は何が食べたいと思えば、お仕着せではがまんしない。介助者に向かって、今日はカレーを食べたい、焼魚を食べたいと要求する。そのうえ、あなたの作るものはうまくない、私の口に合わないと注文をつける。」。上野先生に言わせれば「良い商品は賢い消費者が育てるという真理が介護というサービス商品にもあてはまる。おひとりさまの老後に賢い消費者となって介護を受けるにはやはりノウハウがある。」ということで介護される側の心得10ヶ条が述べられています。そうしてさらに上野千鶴子らしいのは、「自分が身に付けたケンカ師としての必殺技は介護されるときには役に立たない」「そのうち、わたしがホンモノの要介護者になったら、このリストの改訂版ができるかもしれない。どの項目がなくなって、どんな項目が増えるか、その時を乞うご期待!としめてあります。「わたしは負け犬の先輩である、わたしの人生は下り坂である、人生は死ぬまで成長、生涯現役、というかけ声に、わたしは与しない。」という上野千鶴子氏の言葉が先生の本音なのか、仮定なのか、独特のユーモアなのか、先生に会ったことがないのでわからない。

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2007年9月18日 (火)

温泉卵のおはなし

 故あって温泉卵を作りました、電子レンジで。卵自体がデリケートな食材なので多少の試行錯誤はありましたが、うまくできましたよ!
 090918 温泉卵は半熟卵とは逆で卵黄よりも卵白が柔らかいのが特徴です。これは卵黄の凝固温度(約70度)が卵白の凝固温度(約80度)より低い性質を利用して作られます。65~68度程度の湯に30分ほど浸けておくことで作ることができます。温泉の温度がこの範囲に近い場合これに浸けておくだけでできることから、温泉地の旅館などで供されることが多く「温泉卵」の名で呼ばれるようになったのではないかと言われています。大切なのは温泉の質ではなく湯の温度です。温泉の温度が80度以上では卵白がすぐに固まりますし、50度程度ではうまく固まらないのでどこの温泉でも温泉卵ができるわけではありません。
 この温泉卵、温泉に行かなくても食べられます、家でも簡単に作ることができます。調べてみると熱湯に浸しておく方法、炊飯器を使う方法などいろいろありますが、電子レンジを使う方法が簡単で短時間にできるでしょう。

作り方は、
1. 卵は冷蔵庫から出し室温に戻しておく。
2. 耐熱性のカップに水を大さじ1杯入れ、これに卵を割り入れる。
3. ラップをせずに電子レンジで40秒程度加熱する。
4. ラップをして10分ほど放置する。
5. 余分な水を捨てて出来上がり。

 電子レンジの加熱の具合はそれぞれで微妙に違いますから、水分の量や加熱時間を多少加減してください。タレはしょうゆとみりんを同量混ぜたもの、納豆のタレが余っていればそれを利用してもよいでしょう。そのまま食べてももちろんおいしいですが、冷麺やビビンバ、パスタにのせると黄身と白身のとろとろ具合がたまりませんね~。卵は栄養価が高く安価で日持ちのする食材の優等生です。しかし、ご存知のようにコレステロールが高く黄身を1個とると一日に必要な分の大半のコレステロールをとってしまうことになります。血液検査で特に問題のない方でも一日にまあ1個、高い方は週に2~3個と考えてくださいね。食欲の秋、身近な食材もおいしく楽しみたいものです。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2007年8月31日 (金)

河合隼雄先生の思い出

Tateitoyokoito 平成19年7月19日、日本におけるユング心理学の大家、臨床心理を長年実施されてきた河合隼雄先生が亡くなりました。私が先生の本に出会ったのは、大学生の頃で『ユング心理学入門』が始まりでした。それから、目に付いた先生の本を読みつづけていました。最近は忙しくて、なかなか先生の本が読めないと思っていた矢先に先生の悲報でした。先生は1年前に脳梗塞で倒れ、その後、意識不明のまま肺炎で亡くなりになったようです。以前、地方の糖尿病の勉強会に講師として招かれた先生が、お一人でエレベーターの前で待っているお姿をみかけ、「長年先生のファンでした」と声をかけようと思いましたが、なんとなく気後れがしてしまいました。その時のお姿が今でも目に焼き付いています。インターネットのアマゾンで調べると先生の本は410冊あるらしい。『縦糸横糸』(新潮文庫)というのは最近文庫本になったようです。読んでみると、たましいというか、あたまというか、気分というか、精神というか、自分自身、ぶれていたものが、しゃきっとする。きちんと元の線に戻ったような感じがする。これが私が先生の本を読みつづけていた理由だなと思いました。先生の偉大なたましいがそうさせるのでしょう。 そうして先生が患者さんを治せたのは理論でもなく科学でもなく先生の暖かい心だと思います。白洲正子様も私は大好きで、別に読んでいましたが、先生と正子様は明恵上人の本がご縁で出会ったとのことでした。先生の仏教の本もあり、死に対する本もあり、とにかく膨大ですが、また少しずつ読んでいきたいものです。
倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2007年8月20日 (月)

第31回糖尿病教室開催!ご参加お待ちしております☆

倉敷生活習慣病センターでは2ヶ月に一度糖尿病料理教室を行っていますが、第31回の教室を今週の土曜日(25日)に予定しています。今回は冷麺とカキ氷を作ります。このあたりでは「冷麺=冷やし中華」ですが、岩手県の盛岡では「冷麺=盛岡冷麺」だとか。弾力と強いコシ、ゴムのような伸縮力が特徴で、韓国冷麺と混同されますがルーツは韓国のほうにあります。食感はよく似ているのですが、材料の一つとしてそば粉が入っているのが韓国冷麺の特徴です。韓国冷麺の生まれた朝鮮北部の山間部は土地がやせており、そういったところでも採れるそばが利用されたようです。盛岡冷麺には片栗粉などのでんぷんが使われており、韓国冷麺が少し黒っぽい色をしているのに対し、盛岡冷麺は白っぽい半透明の麺です。韓国からきただけあってタレの中にキムチの汁が入っていたりキムチがのっています。よくかまないと飲み込み辛いですが中華麺よりさっぱりしており、焼肉の後にはぴったりですね。
今回は盛岡冷麺ではなく「冷やし中華」を作ります。麺は言わずと知れた炭水化物。のど越しがよいからといって麺ばかり食べていると高血糖の原因になります。今回も具沢山、「にぎやか冷麺」と銘打って一皿でもバランスのとれた一品になる予定です。ちょっと意外な?食材も入れますよ。どうですか。食べてみたくなったでしょ?そんな方はどうぞ倉敷生活習慣病センターにご一報ください。一緒に楽しみましょう。皆様のご参加をお待ちしています。

倉敷生活習慣病センター momo

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2007年7月31日 (火)

告知されたその日からはじめる私のがん養生ごはん

070731 私がこの『がん養生ごはん(主婦と生活社)』に出会ったのは、7から8年前に買ってあった同じ著者柳原和子さん(がん患者学 晶文社)を最近、読んでからです。彼女は世界各国を精力的に取材して回るノンフィクション作家であるとのことです。彼女が、ノンフィクション作家になったのは、母親を癌で亡くしその時に陥った医療不信に対し、母親と同じ年に、同じ癌になって、それを記録し本を書いて無念を晴らすと20歳の時に決心したからとのことです。そして母親と同じ年に同じ癌になる。彼女のすごいところは、何か自分自身にできることは無いのか、医者のデータの中には数字しかないと判断し、癌を患っていながら5年以上、10年以上の長期生存者がどうやって癌を克服したか取材してまわり(がん患者学)を世に送りだしたことです。がん養生ごはんという本の方は普通の料理の本と違って、前半は彼女の闘病記になっています。そして、癌にならないための料理の本はあるけれど告知されてからの本は今まで無かったのではないかとのことです患者たちは生き残るためにいったい何を食べ、いかに生きてきたのか?食事療法と心の療法はがん長期生存者に共通していましたもちろん彼女は手術も受け抗がん剤の治療も受けています。この本は、がんを告知されてから5年目の本です。私は読みながら彼女が長期生存者になったのかどうか、気になりました。調べてみると彼女の新しい本、(さようなら日本)という本がありました。これはまだちょっとしか見ていませんが、がんとは関係の無い本のようで、世界中を回っていた彼女の仕事の原点に戻るような本のようです。がん患者学を含め彼女の本は、われわれ弱い人間が生きるということの意味、生き延びたいと願う意志を強くもつということの意義を改めて考えさせてくれます。

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2007年7月23日 (月)

夏の食べ物といえば・・・

0707231 青い空に強い日差し、蝉時雨・・・。梅雨も明けたようですね。いよいよ夏本番夏の食べ物といえばスイカ素麺うなぎといったところがまず思い浮かびますが、皆さんはいかがでしょうか。「食欲がないから素麺とスイカだけで済ませた。」なんて話もよく聞きますが、これは意外に高カロリー(素麺2把で400kcal)、しかも炭水化物が主になりますから糖尿病の患者さんには避けていただきたい献立です(蛋白源と野菜を添えて素麺の量は控えめに、スイカは食後に少し)。
 0707232 さて「うどん・素麺・冷麦」と似たような麺があります。これらはいずれも「小麦粉・塩・水」を原料としており、違いの一つは太さです。素麺は直径1.3mm未満、冷麦は1.3mm以上1.7mm未満、うどんは1.7mm以上という規格があります。またうどんが生地を薄く延ばしたたんで切るのに対して、素麺は時間をかけて熟成させ食用油を塗ってよりをかけながら細く伸ばし長さをカットします。出来上がると油気を抜くためさらに一定期間ねかせるのでその間に独特の風味が加わります。同様の方法で作られるうどんや冷麦もありますが、両者のほとんどは薄く伸ばして切ったものです。うどんや素麺を食べるときちょっと薀蓄を披露してみては?
個人的には今は冷麦が好きかなあ。「今は」いうのは、子供のころは冷麦ばかりを食べさせられて素麺に憧れていました。「きっとうちはビンボーだから素麺が食べられないんだ。」と思っていましたが、素麺を製造している家に育った母が素麺に食べ飽きて冷麦にしていたのがありつけない理由でした。今日晩あたり素麺にしましょうかナス、きゅうり、玉ねぎ、トマトをベーコンと一緒にオリーブオイルで炒めて煮込んだものと冷奴でも添えておけばいいかな。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2007年6月30日 (土)

女君のカルテ

糖尿病を勉強すると、糖尿病という病気はエジプトのパピルスにすでに記載があるとか日本で文献上、初めて糖尿病を患っていたと思われる人物は藤原道長であったとかを知ります。かの有名な、藤原道長様も、糖尿病性網膜症で視力障害を起こし最後は敗血症でお亡くなりになったようです。この藤原道長の娘、中宮彰子(後一条天皇の母)に仕えた宮廷女房が紫式部です。私が医学生であった頃、教養学科で『源氏物語』の講義がありました。村山リウの『ときがたり源氏物語』をベースに『源氏物語』の解釈を教えていただいたと思います。私の父の年の離れた伯母などは昭和天皇と同じ年に生まれていましたが、『源氏物語』をそのまま原文で読んで楽しんでいたようです。私にはもちろん原文はチンプンカンプン。それまでの私は、フランス文学者の中村真一郎の『源氏物語』の現代語訳を読んでわかったような気がしていました。教養学部のその講義で「えっ、『源氏物語』ってこんなもの?」と思ったのをおぼえています。今回、何気なく手にとった本はそのまた、違った側面から『源氏物語』を見つめ直しています。『匂ひがさね幻想 わが愛の源氏物語』(潮崎晴 関西書房)の中には『源氏物語』に登場する華麗なる女君たちの精神分析と死亡の原因を「女君のカルテ」というのにまとめてあるのです。

女君たちをA.非適応の系譜 I 内科 1、結核症候群(桐壺更衣、紫の上、宇治の大君)2、急性心不全(夕顔、一条御息所) II 心療内科 心身症ノイローゼ(六条御息所 その他) III 産科 出産による異常(葵上 その他) B.出家による現世離脱グループ(空蝉、藤壺、朧月夜、女三の宮、浮舟) C 幸いびと (明石御方、花散里、玉鬘、宇治の中君、末摘花)に分類してあります。私はそのような観点から、女君たちを考えたことがなかったのでびっくりしました。また、この本の著者の華麗なる文章にも心が動きました。原文読みにも挑戦するかなと思ったり。。。。

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2007年6月18日 (月)

「第57回日本病院学会」に参加してきました

 090618 6月14日(木)~15日(金)、つくば国際会議場(茨城県)において「第57回日本病院学会」が開催されました。当院からは次の5部署が口演発表を行いました。
① 「NSTのもたらす効果」(栄養科)
抄録と内容が変わっていましたが無難に終了しました

② 「在宅介護の現状と援助方法について」(相談室)
誠実な発表態度に好感が持てました

③ 「オーダリングシステムを活用した効果的なフットケアの実現―足病変入院時アセスメントの実施から」(3階西病棟)
インパクトのある導入でした

④ 「摂食障害のある方へのアプローチ」(2階病棟)
堂々としていて安定感がありました

⑤ 「老人性乾燥肌の軽減~泡立てポンプとワセリンの使用による効果の検討~」(倉敷老健)
写真が効果的で内容がストレートに伝わりました

 日本病院学会には始めて参加しましたが、参加者も発表内容も幅が広く、いながらにして現在の病院が抱えるさまざまな問題やそれに対する各職種の取り組みの一端を知ることができ、実りの多い二日間でした。また特別講演も荒蒔康一郎キリンビール会長による「いかにしてアサヒビールからトップシェアを奪い返すか」、常総学園野球部総監督木内幸雄氏による「青少年を勝ちへ導くということ」、さらに今話題のロボットスーツHALの開発者である筑波大学大学院の山海嘉之教授による最新テクノロジーの披露と中身の濃いものでした。普段興味を持っている範囲を超えてはいましたが、トップを走る方々のお話は説得力があり日常の業務のどこかで活かせそうな気がします。
 つくばは施設設備が整い生活空間も広々とし便利そうではあるのですが、生活感がないというか、「妙なところ」というのが正直な印象でした。何はともあれみんな無事にまたよい結果を残すことができ何よりでした。いろいろ手配してくださったhちゃん、どうもありがとう。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2007年5月31日 (木)

ショパン  ピアノソナタ 第2番 変ロ短調 作品35(葬送)

先日、岡山県が(日本が)が誇るピアニストの有森博さん ピアノリサイタル行く機会がありました。目の前のピアノで弾いてくださるような贅沢な企画です。

 有森さんのピアノは力強く、華麗です。聞き終わった後にはいつも心が洗われるような悪魔祓いをしていただいたような、すがすがしさに見舞われます。今回のプログラムの中に、ショパンの有名な(葬送)がありました。物悲しい中にも穏やかな荘厳さを秘めた演奏でした。主催者によるとこの数ヶ月、ご近所や知り合いの方が亡くなることが多く、今回、その方達のことを偲んで有森さんに弾いていただいた とのことでした。このプログラムの中にこの曲が入っていたのはそうだったんだ、と納得しました。

気候の変化が著しかったのか、3月には、重症の方が何人も入院してこられ、亡くなった方が大勢いました。家族の方の悲しみや喪失感は大変なものです私も、やりきれない気持ちにさいなまれます。こんなときに、医者や医療関係者はどんなことを考えるのか。。。

4260138995 今、読んでいる本は、(医者が心をひらくとき A piece of my mind-ロクサ-ヌ・K・ヤング編、李 啓充訳 医学書院)です。帯には(医療とは何か?医者であることはどういうことか?自らに問う医師たちの心の震えが聞こえる。)とあります。

この本は、JAMA(アメリカ医師会雑誌)の名物エッセイの傑作選の翻訳されたものとのことです。この本に集められた物語は、まれにしか語られることがなく、またしばしば誰も語ろうとしない点で特異であると序にあります。訳注によると、A Piece of My Mindというフレーズはgive a person a peace of my mind(本心を打ち明ける)ということから由来しているとのことです。読んでいくと、アメリカと日本の研修医制度の違いを感じますが、感慨深いものがあります

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2007年5月21日 (月)

八方ふさがりと大器晩成

先日車のお祓いに神社に行きました。そこで今年私は「八方ふさがり」であることがわかりました。「八方ふさがり」とは生まれ年による本命星が中宮(真ん中)に入り周囲八方をふさがれている年のことをいうそうで、今年生まれる赤ちゃんも八方ふさがりになるとか(誕生はおめでたいことであり、強運な年回りともいえる反面抵抗力の弱いときでもあるため)。
運が強いときには大変よい年になるが、一度悪くなるとどん底まで落ちるといわれ、運命の波が激しく人生に変化変動の生じやすい不安定な年回りがこの「八方ふさがり」。なのでお祓いをというのが神社の有難いアドバイスです。クリスマスにはケーキを食べ、法事では仏様を拝み、新年には初詣をする不信心な私でありますが、まあつべこべいわずにお祓いしていただこうかなあと思っている今日この頃です。さて「大変よい年」になるのか「どん底」になるのか。私は「大変よい年」になると思っています。根拠?ありませんよ。
ついでに自分の星も調べました。典型的な大器晩成型とか。「自ら独立独歩するよりも尊敬できる上長の人を得、そのもとで苦労や経験を蓄積すればいずれは実りを獲り大成する」-占いの類はよいことだけ信じるようにしています。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2007年4月28日 (土)

養生訓

桜が終わったいまもなんとなく景色が華やかだなと思ったら、若葉のやわらかい緑に気が付きました。いつもならとうに暑いくらいの季節ですが、この気候のおかげで若葉の色が長持ちしているんですね。

Kaibara_ekiken さて糖尿病教室ではビデオを利用していますが、その中に貝原益軒先生がアニメで登場して、食事療法運動療法を説明しているのがあります。両方ともわかりやすく編集されています。貝原益軒とはどんな人なのか、現代の生活習慣病にも通じるといわれている『養生訓』とはどんなものなのかと興味がありました。今回、『口語養生訓』(貝原益軒原著、松宮光伸訳注、日本評論社)をみつけました。「あとがき」によると、貝原益軒Yojokun1先生は「江戸時代、三代将軍家光の時代のひとで18歳で黒田藩に仕え、 70歳で任をとかれるまで、儒者あるいは医者として重用され続けた。その間、とりわけ亡くなる前の十数年間、儒学、本草学をはじめ、風土記や紀行文にいたるまで、多数の著作を残している。庶民を相手にやさしく養生を説いた『養生訓』は亡くなる1年前、実に齢83歳の時の著作である。からだは大切にすべきものであること、こころの持ちようが体に影響を与えることなど、当時の社会背景を考えると、その進歩的、科学的な考えYojokun2方に驚かされる」とあります。この『養生訓』は広範な中国古典の教養と漢方、養生の教えを自身の実践で裏打ちしたもであるとのことです。そうしてこの訳者の松宮先生は、漢方の専門家であり(今までの口語訳は漢方の専門家でなかったらしい)、その立場から養生訓の現代語訳を行い出版したとのことです。この本の中には、(私達がああ、ここから引用されていたのだ)ということがたくさん書いてあります。体は天地と父母から、いただいたものである。これをみだりの傷つけることは親不孝のはじめである。(人の命は我にあり、天にあらず)と孔子の教えを引用して、長命なのも短命なのも自分のこころのままであといっています。養生の基本は生命を長らえさせる(元気)を養い、損なわないようにすることである。そのために大切なことは外邪(風、寒、暑、湿の4つの天気)にあたることを避ける。内欲(飲食の欲、好色の欲、眠りの欲、おしゃべりの欲、7つの感情喜ぶ、怒る、憂う、思う、悲しむ、恐れる、驚くを表わす欲)を控えることと述べています。内欲の中でも飲食の欲を(色欲よりも)コントロールすることが1番大切といっています。また、食事の後に必ず300歩歩けといっています。養生の道、飲食、酒、お茶、たばこ、色欲、5官,居住、睡眠、あんま、入浴、大小便、病気の予防、医者と医術、薬の用い方、老人小児の養生法、鍼灸療法にわたり、なかなか読み応えがあります。
倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2007年4月16日 (月)

第29回糖尿病料理教室報告-自信作です!和風パフェ-

0904161_2  4月7日(土)に「第29回糖尿病料理教室」を開催しました。今回のテーマは「春のお弁当」。メニューは「たけのことふきのおすし・糸寒天とおぼろこんぶの清汁・鰆の白味噌漬け・鶏団子のごま煮・菜の花のお浸し・和風パフェ」の六品、500kcal未満で仕上げました。
 

今回のオススメは何と言っても和風パフェ。はっきりいって自信作です。「糖尿病の方にも食べていただけるパフェ」として次のことを考えました。
1. 食べてもよい食材を使っていること
2. 低エネルギーであること
3. 甘みと酸味のバランスがよいこと
4. 異なる食感が楽しめること
5. 満足感があること

0904162_2  いかがでしょうか。上から「桜餅の皮」で季節感を出しました。アイスクリームはもちろん「カロリーコントロールアイス」、「抹茶寒天」はマービーで甘みをつけほどよい渋みがあります。果物の中でも「いちご」は低エネルギーで彩りもかわいい。ここでコーンフレークといきたいところですが、餃子の皮を焼いて砕きアクセントにしました。その下はおなじみの「こんにゃくもち」、かすかな甘みとぷるんとした歯ごたえがくせになります。最後は“甘いものを食べたな”という満足感で終わっていただくために「マービーあんこ」で締めました。


 料理教室を担当していて何が楽しいのって“これも食べられるの?こんなに食べていいの?”という驚きの表情・言葉に出会えることです。次回は手打ちパスタができないかなと考えています。連休明けにはご案内を倉敷生活習慣病センター受付に用意します。皆さんも幸せな気分を共有しましょう。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2007年3月30日 (金)

人の魂は皮膚にあるのか

暖かい日、冷える日、雨の日と毎日変化します。体調の悪い人が増えています。特に体力の無い方や、栄養状態の悪い方が、重症の肺炎になって入院してこられます。また、3月25日の救急外来の日直では、受診された患者さんの5人がインフルエンザA型でした。皆さん、それほど高熱でもなく(38℃はあります)、咳が出ていますが、あまり関節痛などは無いようです。早く暖かくなって欲しいものですが、昨年の夏の暑さのことを考えると今年はどうかな…と思います。

Ono_tomomiti 最近、前から気になっていた本を紹介します『人の魂は皮膚にあるのか-皮膚科医から見た、文学・人生・歴史』(小野友道著 主婦の友社刊)です。この本は題名に惹かれました。私がこの本に興味をもったのは著者が皮膚科医であるために人の魂が皮膚にあると思うのだろうかという素朴な疑問からでした。実際読んでみると、豊富なめずらしい(奇妙な写真)とともに、いぼ、ケロイド、ほくろ、みずむし、疥癬(かいせん)、ハンセン氏病、刺青(いれずみ)に至るまで文学作品と歴史を紹介しています(皮膚病は医学用語の他に必ず俗名があるとのことです。たとえば「白癬菌症」が「みずむし」であるなど)。すべてが珍しい話です。たとえば、私などは『グリム童話集』の「かえるの王子」のお話を思い出しますが、かえるにキスをしたり、舐めたりすると気分がハイになったり催淫作用があるとのことです。お姫様はかえるにキスをするのを嫌がっていました。小野先生は人物写真をよく観察するようです。また文学作品を読み、文学者の観察力と表現力に皮膚が震えるようなことが何度もあったとのことです。著者である小野先生の他著も読んでみたいと思わせる内容でしたが、先生の他の本は『皮膚科専門医試験問題解説集』、『ハンセン病アトラス』、『Merkel細胞、Merkel細胞癌この謎多き細胞たち』など固い本ばかりでした。この本を読んでから、少し皮膚病に対しての認識が少し変わったような気がします。また、日々の診療に頑張ばらねばと思います
倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2007年3月19日 (月)

初めてのみそ作り

Siromiso  私、主婦暦○年ですが、初めてみそを作りました。仕込んで三日で食べられる白みそです。みそは「大豆+麹(こうじ)+食塩」を原料としますが、米麹を使うと米みそ、麦麹を使うと麦みそ、大豆に直接麹菌を植えつけるみそを豆みそといいます。また味によって甘口みそ、辛口みそ、出来上がりの色によって赤みそ、淡色みそ、白みそなどという分け方もあります。辛さの加減は食塩の量によりますが、もうひとつの決め手は麹の比率です。麹は大豆のタンパク質やでんぷんを分解してアミノ酸や糖分を生じ、麹の多い白みそは甘口みそになります。
私が作った白みその材料と作り方をご紹介しましょう。
(材料)米麹200g、大豆100g、食塩30g
(作り方)
① 大豆を洗ってたっぷりの水に浸し一晩おく。
② 大豆をやわらかくなるまで煮る。
③ 大豆を煮ている間に麹をひたひたの水につけておく。
④ 大豆が煮上がったらペースト状につぶし(フードプロセッサーにかけてもよい)、麹(つけていた水も一緒に)と食塩を混ぜ合わせる。
⑤ 密閉容器に詰め、粗熱がとれたらラップをかけふたをして冷蔵庫で保管する。

いかがですか、簡単でしょう?初めはしょっぱいのですが次第に甘くなってきます。育っているんですね、みそも。なんだか家族の一員のようにいとおしくて毎日少しなめては一人でニヤニヤしていました。利用の仕方はいろいろ。今まで試したものは酢みそ和え、すりゴマや酒、みりんと混ぜ合わせて魚にぬって焼くごまみそ焼きですが、芳しい香りに程よい甘みと塩味、素朴なつぶつぶ感がなかなかのものですよ。でも一番おいしいのはみそ汁です。赤みその三分の一ほどを白みそに置き換えると香りがよく味がまろやかで、日本人に生まれたことを感謝したくなります。出来上がったみそをもう一度すりつぶすともっと上品な料理にも使えるでしょう。冷蔵庫に鶏肉が少し残っているので、今日晩みそに漬けておいて明日のお弁当のおかずにする予定です。
 「スローライフ」なんて妙な言葉が出回っていますが、私たちはずっと前から実践してきました。堅苦しい理屈はいりません。簡単なことです。そして何よりやってみると楽しい。今度は甘酒を作ってみようと思っています。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2007年2月27日 (火)

生きかた上手

Hon_3 糖尿病の医者として、患者さんに、食べるな(決してそういう指導はしていませんが、患者さんにはそう聞こえるようです。本当は、バランスよく食べる、カロリーの多いものを控える、炭水化物は血糖になるので測って食べるなど・・・)といっていますが、当院の入院患者さんたちには、反対にどうやって食べさせるかに苦労します。入院されてくる患者さんのほとんどは、物を食べなくなった、食べるとむせるなどが問題です。患者さんが、ご飯を口元に持っていったら食べるというのはまず安心、大きな声で叫ぶ、まず安心、自分でトイレに行くというのはこれは素晴らしいことです。食べなくなったら、まず胃に何か病気が隠れていないかを検査します。その時には心を鬼にして、胃内視鏡をしてもらいます。そうすると胃癌、胃潰瘍、幽門狭窄や逆流性食道炎などが発見されると、そちらの治療をします。また、便秘のひどい人には便潜血をして、大腸癌が隠れていないかどうか、今度は大腸内視鏡も考えます。消化管が大丈夫でも今度は食事に意欲がない人がいます。食事を口元に持っていっても払いのける。口に入れたものをだす。など、毎日、食事時間は、介護士さん、看護師さん、言語療法士さん、栄養士さんが奮闘しています。また家族の方がご飯時間になるとこられて、まるで赤ん坊のように食べさせている光景にも出会います。食べることは私たちには当たり前のことですが、人間は、固形物を食べること、自分で排泄をコントロールすること、歩くことを1年もかけて学習していたんですね。認知症になると、食べ物を食べ物とわからなくなる(排泄物もわからなくなる)、季節に合わせた洋服をきることなども忘れてしまいます。そうして、食事をしなくなると、当たり前のように、栄養が悪くなり心不全を起こし、免疫力が落ちて、肺炎を起こします。また、力がでないので転んで骨折したりします。この時にいくら、最新の循環器薬や、抗生物質を使っても一時的には良くなってもなかなか効力を発揮することが難しくなります。食べることは生きていくうえで本当に大切なことだなあ実感します。以前、長い間、外来にかかっている患者さんから、日野原重明先生の『生きかた上手』という本をいただいていて、最近になり、読んでみようかなと思いました。この本は、先生が(いきいき)という雑誌に連載していたものを90歳の記念に出版した本のようです。平成13年出版なので今は、96歳でしょうか。優しい言葉で本当は当たり前のことが書いてあり心安らぐ1冊です。私もやっとこの本に行き当たったかなと思います。

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2007年2月19日 (月)

食事をとるということ

2月16日(金)、倉敷翠松高校看護科の2年生29名の生徒さんが「看護基礎医学~栄養」の授業の一環として、当院に研修にこられました。治療食の試食・青山医師の講義(生活習慣病について)・病院見学のプログラムで半日を過ごされましたが、治療食の試食の際少しお話させていただきました。
 当日はお生日食の献立「鮭の混ぜ寿司・豆腐とじゅんさいの清汁・しらたきの明太炒め・ポンカン」という内容でした。じゅんさい・しらたき・筍と地味めな食材も多かったのですが、味・見た目とも女子高生にも合格点をいただけたようでした。
話は「治療食とは」、「常食と糖尿病食・減塩食の違いについて」(治療食では寿司めしに人工甘味料使用・野菜追加、減塩食では寿司めしの塩分を控え減塩しょうゆ使用)ということで行いましたが、特に強調したのは「食事はおいしくなければいけない」ということでした。「病院食だからまずくても仕方ない」、「治療食は我慢して食べなければいけない」との070219理論は成り立ちません。誰がいつどこで食べる食事であっても、おいしく食べてこそ栄養分の吸収も期待できれば治療効果も上がるというもの

「空腹感を満たす・安全である・ 栄養的価値がある・経済的である」など食事には色々は要素が求められますが、「おいしさ」も欠かせませんね。「おいしい」イコール「豪華な食事」とは限りません。季節感や雰囲気などちょっとした工夫でおいしさもグンとアップします。一日三食、どうせならおいしく食べて幸せな時を過ごしたいものです。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2007年2月 5日 (月)

ブログとは・・・

本日でボクのブログも最後になると思うので、このブログについて考えてみたい。ブログとはなんぞや。インターネット上の日記と説明させることが多いが、ほんとうに日記なのか。そもそも日記とは、その日の出来事(事実)と心情(真実)を、思い出として書き記すものであり、他人に知られたくない、人には話せないが日記に気持ちをぶつけて、秘密にしておきたいことでも日記には書ける性質の記録である。従って、裁判においても日記は事実の記録として扱われるので、重要な文書である。これを逆手にとって、嘘の記録を日記につけ、アリバイ工作に利用されることもあるが、そういう事件に関係なければ、一応日記に書かれていることは事実であり、その時点における真実の記録なのである。しかし、ブログはどうだろう。最初から他人に読まれることを前提とした日記であるので、ほんとうに事実、真実が書かれているのだろうか。作り話や自分を良く見せようと虚構に富んだ内容もあるだろう。最初はとるに足らない小さな嘘と言うか理想の自分の姿をブログに登場させ、毎日ブログ上で成長させていくと、いつのまにかVirtual reality(仮想現実)にどっぷりはまりこんで、その世界の自分こそ真の自分と錯覚し、(ある時は犯罪に、ある時は自殺など)現世界における自己の破滅に繋がるようなことはないのだろうか。言いたいことも言えず、相手に告げたいことも告げれず、日記にその想いを封印して、堪えきれない涙を堪えながら想いを断ち切ろうとする昔ながらの日記は何とも情緒があると思いませんか。もっとも、逆の見方をすれば、最近の若い人は人前でも、ブログでも、自分の気持ちを表に出せる、積極的な自己表現力をもっていると言えばかっこよく、それはそれでよいと思うのですが。
 日記に関して、先日、親の家で、不条理をテーマにした小説を読み漁っていた、多感な高校時代の日記というか随想録が出てきて、(もう37~38年前のことになるが)その一節に次のような下りがあった。「……ボクは決して自殺しない。しかし、積極的ではなく、消極的自殺とういう概念もあってよいのではないだろうか。何か事故、火災、登山中の遭難などに出くわした時(千載一遇のチャンス)、逃れようと必死になれば逃れられる可能性がある時に敢えて逃れようとせず、死を迎える。これを消極的自殺と呼ぶ。……」。付き合いのあった友人や先輩に5人も自殺者がいるが、自分にもこのように自殺について何らかの形で考えたことがあったんだなとなつかしく思う。周知のごとく、昔から思春期の自殺は多かったが、最近では中高年の自殺者も増加している。様々な理由があろうが、後に残された家族のことを考えると、責任放棄はすべきではない。未来はやはり現在と同様暗いかもしれないが、明るいかもしれない。可能性を完全に否定して未来を断ち切ってはいけない。求める基準を下げれば、今がどん底ならこれ以上の底はない。と言っても、自殺しようとする人間には聞こえないだろう。どんなに言っても無力なのかもしれない。医療に従事していて、1人の命を救うことがいかに難しいかいつも思い知らされる。医療が高度に発展していても、全精力を傾けてもダメな時はあるが、家族の祈りと信頼に支えながら、時間と体力、費用をかけ、医療スタッフが一丸となって、必死で1つの命を救おうとする。しかし、一方で、自殺、殺人、交通事故など、命が一瞬のうちこの世から消し去られてしまう。生命力の強さに驚かされることもあるが、命は儚く、たった一度きり。美しい日本の再生のために、教育の見直しを安部政権は最重要項目の1つに挙げているが、命の尊さ、生に対する道徳観について、将来の日本を担う子供たちに照れることなく教えて欲しい。政府について批判ばかりしておきながら、同系の不祥事には報道さえ控え、格差拡大の是正と言いながら(巨万のスポンサー料の下に)30歳代で5千万をゆうに越すマンションを購入し、接待天国につかりながら、バラエティー番組にうち興じているマスコミの抵抗はあろうが。

倉敷生活習慣病センター ターキー

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2007年1月30日 (火)

たたずまいの美学

090130 もう1月も終りです。年々お正月という気分が薄れてきています。以前は、1月15日(旧成人の日)までは、おめでたいモードでなんとなく心も体もその間にリフレシュ出来たような気がします。忙しい日本人にはそれなりに季節を利用して、休養をとる意味もあったのでしょうが。。。。
ところで、毎日、午前中診察室でコンピューターの前に5時間くらい座り続けていますが、立ち上がるときにが、腰がコチコチになっていて動きづらい。ある時、雑誌で椅子に座るには座り方があるということで矢田部英正著(椅子と日本人のからだ)を紹介していました。早速、取り寄せてなるほどと。この方は、学生時代に体操競技を専門とし、全日本選手権、インカレ等に出場。選手時代に姿勢訓練が嵩じて日本の伝統的な身体技法を研究するに至ったようです。そうして、彼の次の本(たたずまいの美学―日本人の身体技法)があります。まず、用語の説明には身体技法とは、(マルセル・モースは身体技法について人間がそれぞれの社会で伝統的な流儀に従って、自分の身体を用いる仕方であると定義している。すなわち身体技法とは人間の姿勢や動作の集合的な特徴であり、たとえばそれは、1個人の示す一片のしぐさのなかにも映し出される場合がある。身体技法は日常の無意識的な反復によって身に付けられることが多く、それを実践する当事者にとっては、技法内容が明確に自覚されることは稀である。それゆえ身体技法を形成する深層部分は、異文化との衝突や生活環境の1時的な変化によっては容易には変更の利かない恒常的な性質をもつ身体技法の研究は物質文化との密接な関係のもとに発展してきた。たとえば道具の形態は、その使い方を伝える具体的な資料であり、また衣服の素材、家屋の形態などからも、社会に固有の自然観や住まい方の様子を読み解くことができる。このように物質文化は身体技法と結びついて、人間の営みを具体的に描き出す資料となる。)

第1章 立居振る舞いの論理

第2章 ゲタとハイヒール

第3章 和装の身体技法

第4章 日本人の座り方

第5章 身体の自然性 終章 方法論

となっています。私たちは、あまりにも簡単に日本古来の様式を捨て、西洋の様式を取り入れて生活しているということをあらためて感じます。いま、わくわくしながらこの本を読んでいる最中です。

倉敷生活習慣病センター  医師 M

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2007年1月22日 (月)

美しく年をとるために

 倉敷生活習慣病センターは今年の6月で開設5周年を迎え、多くの方がセンターに来られていますが、いろいろな技能や特技をお持ちの方も少なくありません。今日はそんなお一人、Yさんをご紹介します。
 Yさんは糖尿病歴18年の男性、特技はズバリ「水泳」です。水泳は子供の頃に得意だったものの大人になってからは泳ぐ機会がなかったとか。それが糖尿病の運動療法の一環にと前院で勧められ何十年ぶりかで水に入ることに。最初は30分の水中ウォーキングでさえ息が切れていたのがすぐに泳ぎを思い出し、週に2回の練習で一年後には岡山県のマスターズの大会で3位に入ったそうです。それ以後は県内外の大会に出場し獲得したメダルは30を超え、内金メダルは実に27個!私達スタッフは大会があるたびにYさんからメダルを見せていただくのを楽しみにしています。
 よい記録を出すにはコンディション作りが欠かせません特に食事には気をつけておられ、量、バランス、補食の仕方などを考えることが糖尿病の食事療法への関心をより一層高めることにもつながっているようです。私は日ごろスポーツと呼べるものはほとんどしませんが、年配の方がゆったりとクロールで泳いでいる姿、スキーのパラレルで滑っている姿は本当に美しく、あんなにできたらなあと憧れています。きっと気持ちの豊かさやゆとりをもった過ごし方も泳ぎ方、滑り方などに表われるのでしょうね。美しく年をとりたいものです。

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2007年1月15日 (月)

メタボリックシンドローム

生活習慣病とともに、最近テレビや新聞でもよく耳にする医学用語に「メタボリックシンドローム」がありますね。御存知の方も多いと思いますが、生活習慣病との違いも含めて、メタボリックシンドロームについて簡潔に解説します。
 まず生活習慣病についてですが、生活習慣の乱れにより出現する疾患(病気)生活習慣病と呼び、代表的疾患には糖尿病(日本に約740万人)、高血圧症(約3300万人)、高脂血症(約2200万人)、肥満症などがあります。生活習慣とは、過食・偏食、肥満、運動不足、ストレス、睡眠不足、アルコール多飲、喫煙などを指します。そして、これら生活習慣病の特徴は、生活習慣を改善することにより、その発症や進展を予防できるが、怖いのは病状が無症状のうちに進行する点であります。健診や病院であなたは糖尿病とか、高脂血症や高血圧症と指摘されても「えっ、ほんとうに自分が病気?食べるものはおいしく、いくらでも食べれるし、いたって健康だよ。どこも悪くないよ。」と自分勝手に考えて、この時点で生活習慣を見直せば病気が進行せずにすんだのに、これといった症状も無いからといって放置するため病状が進行し、数年後~十数年後に各種合併症が出現し、その時点で困った困った、どうしようと病院を受診することになるのですが、もう、それ以上合併症が進まないようにするのが精一杯ということになるのです
 次に、メタボリックシンドロームですが、生活習慣病との違いは、生活習慣病一歩手前(予備軍)で、まだ疾患(病気)には至っていないが、生活習慣を改善しないと近い将来、生活習慣病になってしまうと理解して下さい。内臓肥満(お腹の中に脂肪がたくさんたまっている)があると糖尿病、高血圧症、高脂血症などの生活習慣病を起こしやすく、生活習慣病になればもちろんですが、一歩手前のメタボリックシンドロームでも、脳血管障害(脳梗塞や脳出血)、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)を合併しやすので、肥満が気になる人は生活習慣を是正しましょう、ということです。メタボリックシンドロームの診断基準は表1に示しますが、これは国によって基準が異なり、日本では男性に厳しく、女性に甘い基準となっています。腹囲をもって内蔵肥満かどうかを判定しています。厚労省の発表によると、40歳以上に限ると男性では2人に1人、女性では5人に1人がメタボリックシンドロームないし予備軍とのことです。ただ、厚労省の発表はおかしいと野党議員が国会で問題として厚労省を責めたり、マスコミは一方的な意見のみを取り上げ、テレビ番組の報道ステーションではメタボリックシンドロームという診断名の下に、医師が薬品会社とつるんで必要も無いのに多くの薬を処方する可能性がある」とテレビで報道していました。確かに診断基準については問題点もあり、今後見直される可能性は十分あると思います。しかし、メタボリックシンドロームと診断してすぐに薬を処方するということはありません。前述したように、重要なことは、健診などでメタボリックシンドロームと診断されたら、進行して生活習慣病にならないよう、合併症が出ないように、食事療法や運動療法などにより生活習慣の是正を図ることです。生活習慣病になる一歩手前ですが、健康な人と比べれば、死因につながる虚血性心疾患や脳血管障害などを合併しやすく、種々の合併症を引き起こす生活習慣病に移行しないように、少しでも早い時期から、皆さんに注意を喚起するための警報としての言葉がメタボリックシンドロームなのです。
まず、定期的に健診を受けること、そして、もしメタボリックシンドロームと言われた方は、今日から生活習慣を見直しましょう

あなた自身のため、何より愛する家族のために・・・

表1.メタボリックシンドロームの診断基準
ウエスト周囲径
 男性≧85 cm、女性≧90 cm

加え(必須条件)、以下のうち2項目以上を満たす時
①中性脂肪≧150 mg/dlかHDLコレステロール<40 mg/dl(または高脂血症の薬物治療中)
②収縮期血圧≧130 mmHgか拡張期血圧≧85 mmHg(または高血圧症の薬物治療中)
③空腹時血糖≧110 mg/dl(または糖尿病の薬物治療中)

注:
(1)ウエスト周囲径の測定法
 立位で、大きく息を吸い込んだ後ゆっくりと息をはき、はいた状態で、ヘソの高さで周囲径(腹囲)を測定する。
(2)血糖と中性脂肪は朝の空腹時(朝食前)に採血すること

倉敷生活習慣病センター  ターキー

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2006年12月18日 (月)

第27回糖尿病料理教室~クリスマスにはケーキを

Xmas_cake_2  今年最後の糖尿病料理教室を12月2日(土)に開催しました。今回のテーマは「クリスマス料理」だったのですが、それを決めるとき参加者の方から「ケーキもね!」と言われ、献立作りにはずいぶん苦労しました。「ケーキ」と一口に言ってもいろいろありますから何でもいいわけですが、3つの点にこだわりました。
① スポンジと生クリーム
② 参加者の方に作っていただく
③ 糖尿病の食事療法に合致している

この3点です。さすがに市販のスポンジケーキのようなものを砂糖なしで作ることは難しいのでパンケーキにしました。そうするとホットプレートで自分で焼くことができます。甘味料は少量の砂糖と人工甘味料を使い、ふんわりとまではいきませんが、まあパンケーキならこんなもんかな程度には膨らみました。生地には全粒粉を入れて血糖値を緩やかに上昇させる食物繊維の多いものにしました。全粒粉を入れるとパサついていがらっぽくなってしまうので、米粉を加えてもっちり感を出しました。クリームは人工甘味料を加えて泡立てました。ノープロブレムです。ホワイトラム酒を加えたのでぐっと風味が増し、とてもおいしいクリームになりました。このパンケーキのほか、「クリスマスピラフ、かぶのポタージュ、マリネチキンのオーブン焼き、トマトのカップサラダ」を作りましたが、個人的に一番おいしいと思ったのは、ラム酒入りの生クリームでした。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、献立の中にケーキを入れたためにご飯とメインディッシュの肉がいつもより少なめになりました。もっとご飯が食べたいなあというのが正直なところです。でもパンケーキに小麦粉や米粉を使っているのでご飯を減らさなければなりません。
フツーにご飯を食べそのあとでフツーにケーキを食べることはままありますが、食べすぎなんですね、これが。今回の料理教室で「菓子を食べるということはどういうことか」、糖尿病をもっておられる方に少しわかっていただけたのではないかと思います。
次は「カレー」です。病院中に香りが漂ってしまいそうでちょっとどきどきしますが、市販のルーを使いながら本格的なカレーを作ってみたいと思っています。「毎回ケーキね。」という恐怖のリクエストもついてきました。やりますよ、来年も!

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2006年12月 4日 (月)

メディアに巣食う偽善的祖国破壊進歩的知識人

 12月に入って、昨日より急に寒くなり、やっぱり冬になっていたのだと改めて納得しました。寒波が急に訪れると、体調を崩し、カゼを引きやすくなりますので皆さんご注意下さい。インフルエンザも今後要注意です。
 さて、最近、いじめの問題などをはじめ教育問題が討議されているようですが、テレビ・新聞のコメンテーターや司会者、評論家ってほんとうに無責任だなと思いませんか。もちろん、中には毎日切磋琢磨されている人はいる筈ですが。確かに色んな要素が混在し、いじめた人間が全ての悪い原因であったとは言いがたいこともあるでしょう。また、いじめられた生徒が、実はその前にいじめっ子であったことだってあるかもしれません。学校、教師が確かに悪い時だってあるかもしれません。ただ最近の傾向をみていると、何でもかんでも、社会が悪い、政治家が悪い、公務員が悪いと文句をつけにくいところを責めておけば、世論は丸く収まるという風習が強いように思えますが、そうではないでしょうか。ですから、いじめにしたって、いじめた子、金銭をゆすった子は咎められず、曖昧な表現をした校長をマスコミが責め続け(いじめ続け)、校長先生が自殺しても誰も責任を感じないし、謝りもしない。確かに校長は当事者でなくても管理責任はあったでしょうが、校長を自殺に追い込んだのは一体誰の責任ですか(いいですか、人1人が死んだんですよ。人の命は地球より重いともっともらしく、強い口調で非難するマスコミが、自分たちに責任がある時は口を噤むのか)。いじめで生徒を自殺に追い込むのと、どこが違うのでしょうか。汚職に関与しても名前は伏せられる新聞社の人間、国会議員、しかも総理大臣を呼び捨て、バカ呼ばわりしても、自分は先生と呼ばれて悦に入っている訳のわからん評論家、庶民の気持ちがわかるかと大声で訴えながら、年収1億をゆうにこえている司会者やコメンテーター、あなた達の腐った正義感からみた正義、うんざりだなあ。かつて貧しくても美しかった日本、日本人の心、一体誰が汚しているのでしょう私達、医療従事者は嘘が言えない、隠せない、言えば隠せば罰せられるし、患者さんを欺くことは人道的にできない。そういう意味においては、私は今の職業についてよかったと思う。
 さあ、もうすぐクリスマスにお正月。この1年少しでも自分を向上させ得たか、反省しながら、新しい年を迎えたい。
               

倉敷生活習慣病の自称正論的憂国論者(ターキー)

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2006年11月30日 (木)

アクセル ムンテ、人生診断記そしてサン・ミケ-レ物語

061130_1 11月14日、15日と川崎医科大学の2年生の学生さんが3人、病院実習に来られました。 だ、皆さん20歳くらいです。今回の実習目的の1つに「自分がどのような医師になるのかという具体的なイメージをつかむ」ということがありました。学生さんたちは2日間、勉強になったようですが、自分のことを考えてもその頃は何も考えていなかったと思います。

 当時、私は高円寺の下宿屋に間借りをしていました。今では信じられないことですが、銭湯にコインを握り締めて通っていました。行きにコインを落としそれがマンホールの隙間に落ちて拾えず寒い中をまた、お金を取りに戻ったりもありました。また新聞の勧誘が断りきれず、何がし宗教新聞の夕刊だけとる事になりました。その新聞が推奨する図書のなかにアクセル ムンテの(人生診断記)がありました。

 若き、青年医師が、失明の不安におびえながらも献身的に貧しい人たちの治療をするという内容です非常に感動したのを覚えています。そうして、何十年も経ち現在にいたるわけですが、ふと、思い出しアクセル ムンテ自身がどんな人だったのか名前だけを頼りにインターネットで検索してみました。

 彼はスェーデン生まれの神経内科医で、かの有名なシャルコー先生の門下生であった0611303 とのことです。そしてまた、青の洞窟で有名なカプリ島のビラ・サン・ミケ-レという古代ローマ皇帝の別荘だったところに住んでいたとのことです。海がしけて青の洞窟にいけない時には、ツアー客は替わりにビラ・サン・ミヶーレに行くらしい。彼が書いた、サン・ミケーレ物語のおかげでカプリ島が観光名所になったとのことです。サン・ミケーレ物語フジコ・へミングの愛読書でもあるようで、アッシジの聖フランチェスコを思い起こすと、言っています。別の書評ではアクセル ムンテはその別荘を手に入れるために悪魔に身を売ったとのこと。今、人生診断記サン・ミケーレ物語をやっと手に入れましたが、果たして、その頃の感動がまた得られるのでしょうか。

倉敷生活習慣病センター  医師 M

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2006年11月17日 (金)

あなたは大根派?じゃがいも派?

Oden 鍋物のおいしい季節になりました。「あなたの食べたい鍋料理は?」といったアンケートで毎年一位、二位に名を挙げるのが「おでん」です。様々ある「おでんだね」の中で皆さんは何が好きですか? おでんの味を出すために欠かせない具材がいくつかあり、「大根、じゃがいも、にんじん、昆布、すじ肉」、この5種があれば「おでんの素」を使わなくともおいしいおでんができます
ところで、大根とじゃがいもではどちらが好きですか? 私は断然大根です。自分が好きなので我が家のおでんは大根たっぷりです。日本の野菜の生産量の一位は大根。その95%が青首大根と呼ばれるものです。そのほかたくあんに使われる練馬大根、正月のなますには三浦大根、守口漬けにされる細長い守口大根と「地大根」と呼ばれる特色のある大根も復活しつつあります。
実家の畑から抜いて持ち帰り、みずみずしい大根に包丁を入れたときのあの、サクッ、シャキッという手ごたえがたまりません。大根の料理は何でも好きですが、特に気に入っているのが大根の皮のきんぴら切干大根の酢の物です。皮のきれいなところを少し厚めにむきにんじんとともに短冊切りにしてきんぴらにします。切干大根はさっと湯に通し甘酢で和えます。きゅうりやナシ・柿といった果物を入れることも。どちらも歯ごたえがあって安くて簡単でおいしいです。今年も母が切干大根を作ってくれるでしょう。歯ごたえと甘みは手作りならでは。おでんに切干大根、寒い季節も悪くありませんね。

倉敷生活習慣病センター管理栄養士 momo

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2006年11月 9日 (木)

感動。再び・・・

もう1ヶ月前になりますが、10月初旬に弘前市(青森県)に学会出張しました。さすがに青森は遠く、岡山から空路で東京を経由して青森に向かいました。学会では第一日目にワークショップの発表、第二日目はワークショップの座長と、日程的に過密であり、自由に動けたのは、半日のレンタカーによるドライブだけでしたが、精力的に、八甲田山、奥入瀬、十和田湖など回りました。八甲田山はもう紅葉が始まっていました奥入瀬は学生時代に一度訪れて以来、33年ぶりでしたが、昔の感動が再び体中によみがえりました透き通った水と清流の奏でる清らかな音色、岩場では白く砕けてフォルテシモ、視覚と聴覚が変化を持たせながら刺激されます皮膚へは心地よい湿度がもたらされ、木々やオゾンの香りが嗅覚と味覚をしずめ、大きく吸いこんだ胸には安堵感というか、例えようの無い満足感にあふれます。視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚といった五感全てを自然の中で解放する時、まさに私達は自然の中で調和を保ちながら生かされているんだなと感じます志賀直哉の「城之崎にて」の中で主人公が大山、城之崎を巡っている時、気づいたように。しかし、ここで人生の終焉を身近に感ずるのではなく、ただ心と体をリフレッシュすればよいのです。)。また、このように、自然を五感で受け止めている時や、絵画、音楽に感動する時、目は視覚だけ、耳は聴覚だけ、皮膚は触覚を感じる器官に限っていないと思うことはありませんか例えば、感動的な音色は鼓膜だけでなく、目の角膜、皮膚も刺激すると思いませんか。色も音も全て波長で成り立っています。音は確かに鼓膜をその波長で振動させ、私達に音として認識させますが、目も皮膚も同じように振動させているのです。感動した音は鼓膜だけでなく、皮膚、角膜を通じて脳を刺激しているのではないかと思うのです。阿部公房の「第四氷河期」で、人類が水中で生活するようになると耳が聞こえないが、水中のコンサートでは皮膚の振動によって音を感じることができるというくだりがあります。私もそう思います。私は学生時代訪れた奥入瀬に感動して、今回また同じように感動しました。以前訪れたのは夏で、今回は秋でしたが、前回川辺でじっとして時間を過ごした場所に車を止め、ドアノブに手をかけ、奥入瀬の光景を眺めた時すでに、視覚的、聴覚的、嗅覚的にも、また触覚的(鳥肌が立つ)にも、前と同じ感動の記憶がよみがえったのです。五感を通じて感動を記憶していたからです。車から降りて、川辺に佇むと、五感を通じた記憶は鮮明によみがえり、さらに強く記憶されたようです。忘れがたい思い出の光景は幾つかありますが、奥入瀬は私にとってその1つです。同じ体験をしても年によって感じ方は当然変わると思いますが、変わるもの、変わって欲しいもの、変わって欲しくないもの、いろいろ。青春からあっという間に朱夏を過ぎ、いつのまにか白秋、噛みしめながら生きなければ。

倉敷生活習慣病センター ターキー

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2006年10月30日 (月)

冷えは免疫を下げる?

朝、夕に冷えることが多くなってきました。風邪をひいたり、体調の悪い方が増えています。今日は、また最近読んでいる本を紹介します。題名は(安保徹の新理論―体温免疫力)です。安保徹先生はそれこそ、世界的な免疫学者です。現在、新潟大学院歯学部総合研究所教授(国際感染医学・免疫学・医動物学分野)NK細胞の表面抗原に対するモノクローナル抗体を作成、胸腺外分化T細胞の発見、素晴らしいお仕事があります。1996年から、白血球が自律神経の支配下にある、すなわち、(交感神経が緊張すると顆粒球が増え、副交感神経が緊張するとリンパ球が増える)とを解明、これは私も知りませんでした。また、胃潰瘍の原因は胃酸ではなく、顆粒球であるという説を米国の専門誌に発表し大きな衝撃を与えたようです。今回の内容は本の帯に書いてありますが、全てを物語っています。(西洋医学では、{冷え}という概念を軽視しているようで、冷えがあるからといって患者さんに特別なアドバイスすることはありません。東洋医学では、以前からこの{冷え}に注目し、体を温めることの大切さを説いています。しかし、その{冷え}がどこから来るのかといった理論が漫然としているように感じます。そこで、今回、東洋医学の{冷え}という概念を、西洋医学の手法で説き明かして見ました。私はこの研究を体温免疫学と名付け、体温から自分の体調を管理する力を体温免疫力と呼んでいます。)私達、医者はいわゆる、西洋医学の学問体系を勉強していますそれをもとにして、診断、治療を行っています。中国3000年の漢方薬も効くことはわかっているのですが、EBMが求められるようになってから、臨床研究や細胞レベルで作用機序が明らかになってきています。このようにして東洋医学を西洋医学的手法で説明していただくと私たちもわかりやすい。さて、この免疫学の大家がいかにして{冷え}を解き明かすのか。病気と闘う免疫のしくみ、低体温が万病をつくる発熱させて病気を治す。血流不足が慢性疾患をつくる。実践!自分で鍛える体温免疫力という構成になっています皆さん、冷えないように体を暖かくする食べ物を食べ、暖かい衣類を考え、睡眠、休養を十分にとり、適度の運動(しすぎは駄目です)、ストレスや病気に負けない体を作りましょうそういえば、心が冷える、凍るという日本語がありますね。心のもち方を変えるのも大切なようです

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2006年10月23日 (月)

第26回糖尿病料理教室

 10月21日(土)、倉敷生活習慣病センターで「第26回糖尿病料理教室」を行いました。200610236 今回のテーマは「ファーストフード」。前半で市販のファーストフードについてお話し、後半ではハンバーガーとホットドックをメインに調理をしました。
糖尿病なのにファーストフードなんて・・・といわれる向きもありますが、食べていけないわけではありません。最近はメニューもバラエティに富んだものになっているので賢く選べば十分楽しむことができますよ。
たとえば「ハンバーガー+ポテトS+オレンジジュースS」では583kclですが、
それを「ハンバーガー+サラダ+レモンドレッシング+ミルク」にすると、
エネルギー 456(kcal) 、たんぱく質21.9(g) 、脂質20.1(g) 、炭水化物47.3(g) 、コレステロール 59 ( mg) 、食物繊維2 (g) 、食塩2.7(g)
  そのほかにこんな取り合わせも。
①   200610231   200610233 200610234
      

ハンバーガークラムチャウダーサラダドレッシング
         
      
② 200610232             200610233        200610234

ライスきんぴらバーガークラムチャウダーサラダドレッシング       

①エネルギー470(kcal) 、たんぱく質19.9(g) 、脂質21.2(g) 、炭水化物51.7(g)、 コレステロール39( mg) 、食物繊維3.1(g) 食塩3.1(g)
②エネルギー430(kcal) 、たんぱく質9.9(g) 、脂質12.6 (g) 、炭水化物 68.9 (g)、 コレステロール12( mg) 、食物繊維4.4(g) 食塩3.1(g)

500kcl以内でバランスのよい食事になりました。エネルギーは適正でもハンバーガーやジュース、シェイク、アイスクリームのように血糖値を上げやすいもの”が重なる取り合わせは避けなければいけません。野菜を加え、飲み物はコーヒーや紅茶、牛乳などに、ドレッシングは半分程度を使うようにするとよいでしょう。
200610235 今日の調理実習で作ったメニューは「ハンバーガー、ホットドック、ベーコンと野菜のスープ、きのこのマリネ、いもきんつば、柿」でした。このボリュームで550kcalほどこんなに食べられるの?!という見た目、野菜が多く食べでがあり、最後に甘いもので締めると満足満も◎

あれもこれも食べられないと思ってがまんをするとどこかでその反動がくることもあるでしょう。「中身をよく知って賢く選び、安心して食べ、健康を損ねない」、ファーストフードとも上手に付き合っていきたいですね。 200610237
 次回の料理教室は12月2日(土)、クリスマス料理の予定です。皆様の参加をお待ちしています。

                   

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2006年10月 2日 (月)

糖尿病の症状

 このブログは患者さんもよく見てくれているので、医師は医療について書いてくれると、患者さんも喜ばれると思うよと、ブログの管理室から言われました。今までは医療とは関係のない私事ばかりというか、その日に思いついたことを書いていましたので、今回は医療のことにします。農協関係の雑誌(なごみ)に「糖尿病の症状」について書きましたが、それのオリジナル版(なごみはディレクターカット版)を掲載します。

 糖尿病は尿が出ると書いて糖尿病と命名されていますが、その前に血液中のブドウ糖が高くなりすぎて、余ったものが尿中に捨てられるために尿に糖が出るのです。つまり元は血液中のブドウ糖(血糖)がくなるのがの本態なのですから、糖尿病と言わずに高血糖病とか、高血糖症と呼ぶべき病気なのです。今回は、糖尿病になると、つまり高血糖が続くとどんな症状がでるのか考えてみましょう。
私達の腎臓は体にとって不要な物質、毒となるものを尿の中に排泄し、体にとって有益な物質は決して尿中に捨てようとしません。ですから、腎臓が悪くなると、尿中に捨てるはずの体にとって毒となる物質が尿中に捨てられず、血液中に貯まるので尿毒症と呼ばれます。ところが、血糖(血液中のブドウ糖)は体の細胞にとって一番良い栄養素ですから、通常では腎臓から尿中に捨てられることはありません。しかし、血糖値が高くなりすぎると腎臓が堪えきれなくなり、尿中にブドウ糖が出ていきます。では、血糖値がどのくらいになれば尿中にブドウ糖が出ていくか、つまり尿糖が陽性になるかと言えば、血糖値が160mg/dlまででしたら尿中に出ていきませんが、血糖値が200mg/dlを越えると必ず尿中にブドウ糖は出てきます。つまり、血糖値が高くなると尿中にブドウ糖を捨てて少しでも血糖値を下げようとしているのですが、私達の体ってほんとうによくできていますよね。では、血糖値が160mg/dlから200mg/dlの間の人ではどうかというと、170mg/dlぐらいで尿糖が陽性の人もいれば、190mg/dlぐらいでも尿中にブドウ糖が出てこない人もいます。中間をとって、血糖値がおよそ180mg/dlを越えると尿糖が陽性になると考えて差し支えないようです。
 血糖値が180mg/dlを越える高血糖状態が続くと、尿糖が持続して陽性となります。尿中にブドウ糖が多くなると、ブドウ糖は浸透圧が高い(周りから水分を引く力が強い)ため、尿中のブドウ糖が腎臓の血液から沢山の水分を引っ張ることになり、結局尿量が増える多尿)のです。昔、ナメクジを殺すのに塩をかけていましたが、塩は浸透圧が高いため、ナメクジの体から水分を吸い取り、ナメクジは干からびて死ぬのです。話を元に戻しましょう。夜間も血糖値が高ければ、夜間も尿量が増えることになり、就寝後も1度や2度は目が覚めてトイレにいく(夜間多尿)となるのです。こうして、尿量が増えて、体に水分が不足してくると、ナメクジと一緒で私達の体も干からびてしまうので、水分補給をさせようとして、喉が乾いた口渇)と感じるのです。喉が乾いたと思う時、カロリーのないお茶とか水を飲めばよいのに、こういう時って、口当たりの良い、ジュース、コーラ、ビールなどを飲みたがるものです。そうすると、血液が薄まって血糖値が下がるどころか、逆に益々血糖値は上昇していきます。ペットボトル症候群は、こういう人達のことをさしているのです。この段階でなお高血糖状態が改善されないと、高血糖状態(血液中の沢山のブドウ糖)は細胞からも水分を引っ張り、そしてその水分とブドウ糖を尿へ捨ててしまうのです。私達の体の中で最も水分に富む細胞は筋肉細胞ですから、まず最初に筋肉細胞が標的となって、筋肉細胞が少し干からびてきます。そうなると、筋肉に力が入らない、つまり、歩くのもだるい、体を動かすのも億劫だ、体がだるくてしょうがない、喋るのも鬱陶しい全身倦怠感、脱力感)といった症状が出てきます。さらに悪化すると、高血糖状態は体中の細胞から水分を奪い、そして水分と栄養源のブドウ糖をどんどん尿中に捨てるのですから、最後には体中が低栄養となり、体のボリュームが減ってきます(体重減少)。食欲はあるが、痩せていくのです。
 以上、多尿夜間多尿も含む)、口渇全身倦怠感体重減少の4つが糖尿病の代表的症状でありますが、よく糖尿病は症状のない病気と言われます。つまり多尿、口渇、倦怠感などの症状がほんとうは出ているにもかかわらず、血糖値の上昇が徐々に進行するため、症状としては感じにくいということなのです。だから、あなたは糖尿病かもしれないと健診で言われても「症状もこれといってないし」ということで病院を受診しないことが多いのです。しかし、体重が減少すれば、ほとんどの人が気づきます。どこかに癌ができたのでないかと思って受診する場合もあるでしょう。でも、そうなるとかなり糖尿病は進行しているのです。合併症が既に出ているかもしれません。
今まで肥満体の人が痩せようと思って頑張っても、体重は一向に減らなかった。そこで、もう自棄になって好き放題食べ出したところ、最近急に痩せ始めた。ひょっとして血糖値がよくなっているのかとニコニコしながら外来に来られる人がいますが、いざ血糖値を測定してみると、350mg/dlとか500mg/dlというように、とことん悪くなっていることが多いのです。
糖尿病の恐いところは症状が出にくいところなのです(沈黙の病気)。健診で糖尿病、あるいは糖尿病の疑いがあると言われたあなた、たとえ症状はなくても早く専門医のいる病院を受診して下さい(当院の倉敷生活習慣病センターはおすすめです)。お待ちしております。

倉敷生活習慣病センターのターキー

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2006年9月30日 (土)

秋は食欲、そして読書。

厳しい夏が終わりやっと涼しくなって来ました。岡山に住むようになって丸9年経ちました。岡山には、秋が無いのかなと思っていましたが、今年は秋という季節が感じられそうです。私は糖尿病の患者さんの治療、指導を行っていますが、岡山は果物が年中絶えず、果物によって血糖コントロールを悪くしている患者さんが大勢います。また、炭水化物、たんぱく質、脂肪がどのようにエネルギーになるか、血糖になるかを理解していないために、間違った食べ方をして、苦労の割には報われない思いをしている方達が多いようです。血糖コントロールにもコツがあります。はやく習得して、糖尿病を卒業してもらいたいと、日々診療にあたっています。

Howtobreath さて、今日は最近読んでいる本をご紹介いたします。斎藤孝の『呼吸入門』(角川書店)です。斎藤孝先生は『声に出して読みたい日本語』などで非常に有名になった方です。東大法学部卒、同大学教育学研究科博士課程を経て、現在明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論だそうです。先生の『身体感覚を取り戻す』という本は「新潮学芸賞」を受賞してその当時、新聞、雑誌に書評が載っていました。読みたい読みたいと思っていましたが、『呼吸入門』の方が先になりました。「日本には腰肚(こしはら)文化が在った。腰と肚の構えがしっかりすることで、肉体に力強さが漲り、落ち着いてどっしりした動きが出来る。これは1つの身体的技であり、反復練習によって身につく。腰と肚が座った状態というのは腹で深い息をすることで可能になる。すなわち身体(息あるいは呼吸)を整えることによって心の安定が得られる」ということです。日本は息の文化だった。教育の基盤は息であるなどが論じられています。先生はいわゆる名人達の呼吸法を実際、何年もかけて習得して、その後、誰にでも出来る、「斎藤式呼吸法」に至ったようです。模索時代のことが書いてありますが、当時、呼吸や瞑想を学ぼうとすると、カルト的な集団などとかかわるようなこともあったようです。先生の本を読んでいると、さまざまな体験、修行、研鑚を繰り返し、先生自身が頭、身体、心が調和している境地から書かれているのが良くわかります。でも先生は,多分普通の人なのです。そこが良いところだと思います。先生の著書はかなりたくさんありそうですが、少しずつ挑戦したいものです。

倉敷生活習慣病センター 医師 M

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2006年9月21日 (木)

大山を臨む写真美術館

台風が来ようかというこの前の日曜日、鳥取県大山の麓にある「植田正治写真美術館
(〒689-4107 鳥取県西伯郡伯耆町須村353-3入館料一般800円http://www.japro.com/ueda/)に行ってきました。また大山の写真ばっかり展示してあるんだろーと勝手に思っていましたが、とんでもない勘違いで(そういえば大山を撮った写真は一枚もなかった!)また行きたい美術館リスト”に入りました。
 植田正治には“写真界の巨匠”という修飾語がついていました世界的にも注目されている写真家で、2000年に亡くなっていますが今年から来年にはヨーロッパで展示会があるようです。1913年に鳥取県境港市で生まれ、写真学校に進むのに一時上京しましたが、それ以外はずっと故郷を離れず写真館を経営しながら作品を取り続けました。彼の作品は「山陰の空・地平線・そして砂丘を背景として、被写体をまるでオブジェのように配置した植田正治の演出写真は、写真誕生の地フランスで日本語表記そのままにUeda-cho(植田調)という言葉で広く紹介されています。」とHPにあります
 詳しくはHPをみて頂きたいのですが、作品は「モダン・レトロ」という言葉がぴったりので、古さと新しさ、懐かしさと斬新さが混在したような不思議な感覚を覚えましたただ“また来たい”と思ったのには違った理由があります。それは植田が被写体に注ぐ“あたたかなまなざし”を感じたからです。こんなふうに-芽の出たばかりの植物に春雨がかかるように-みてもらえたら(それは見守るという感じに近いと思います)・・・。世間のまなざしは心が射られるようなものが多くとかく住みにくい世の中です。雄大な大山の姿、秋の田舎の風景、コンクリートでありながら周囲の風景の中に溶け込んでたたずむ建物そのものも魅力的ですが、肩の力を少し抜きたい方、設置されているおしゃれないすではなくカーペットの上に腰を下ろしてみてくださいあたたかなものがこころに降り注いでくるでしょう。
※ 10月15日までは「つゆのひとしずく<小泉八雲と植田正治>展」が開催されています。鳥取県出身の俳優の佐野史郎氏による監督映像作品「つゆのひとしずく」のイメージをベースに構成し、小泉八雲の文章を通して植田正治の世界を読み、また、植田正治の写真を通して小泉八雲の世界を見るという新しい試み」。小泉八雲の小説やエッセイと植田の松江の風景のコラボです。常設展「植田正治物語―<写真するボク>―」では植田正治の生涯にわたる写真活動の軌跡を知ることができます。こういうときに添えられている解説はたいていこむずかしいものが多いのですが、植田のそれは小学生でも理解できるような文体でした。すんなりと、正確に、しっかりと胸に落ちてきます

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「少女四態」植田正治 1939年

倉敷生活習慣病センター momo

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2006年9月11日 (月)

MVPの価値 

 7月10日のブログに実は以下のように書くつもりでした。「今朝(日本時間)イタリアの優勝でサッカーのワールドカップ2006が幕を閉じた。昨日の3位決定戦(日本時間午前4時~)、今朝の決勝戦(日本時間午前3時~)と当然ながら観ました。ワールドカップは4年に1回のことなので、今朝は仕事に差し支えるかなと一瞬脳裏を過ぎっただけで何のためらいも無く、子供が期末考査で勉強中にもかかわらず、妻と一緒に観てしまった。結局、PK(ペナルティーキック)戦で、フランスの1人がキックを失敗し(失敗といってもわずか数~10cmのことで、バーに当たったボールが入るか入らないかの差なのですが)、イタリアの優勝となりました。僅かの狂いが大きな勝敗を左右する、わかりきったことだけど、運命は非情フランスのジダン選手も延長戦の後半あとわずかのところでレッドカードにより一発退場。もし、これがなければ、ひょっとしたら彼はMVPに選ばれていたかもしれないが、この行為により恐らくその可能性はなくなったと思われる。前々回のワールドカップフランス大会でフランスを初優勝に導き、前回の日韓共同開催でも連続出場を果たし、今回の大会を最期に引退を表明していたジダン選手、ワールドカップの欧州地区での予選突破も危ぶまれていたフランスが、彼の参加により次第に調子を上げ決勝戦にまで進むことができ、もしMVPを獲得できれば彼のサッカー選手としての最高の花道になったことだろうに。彼に堪え性が足りなかったといえばそれまでだが、そんな彼に極めて人間臭い魅力を感じる。成就を目の前にして、命取りに繋がるであろう、ふと見せた感情の暴走、野性の証明。賞賛の喝采よりも非難の嵐を敢えて選び、カタルシスの涙を流しながらその場に立ち竦む。我が人生に悔いなしと。フランスにおける移民の成功者としての象徴、英雄であった彼は、サッカー発祥の地ヨーロッパで彼を神のように崇め目標としていたサッカー少年達の夢を砕いても、たとえ不名誉な称号を与えられようと、MVPと引き換えでも守らねばならない信念の咆哮に従った。一体何がそうそうさせたのか??………(話はもう少し続くのですが)」。MVPを棒に振ってまで許せない言葉に抗議したジダンを称えようと思って、こう書くつもりだったのですが、やめました。それは彼がMVPを取ったからです。一体何がそうさせた?、イタリア選手が人権問題を口にした、母親をはじめ家族のことについて許しがたい誹謗発言があった、などジダンは訴えたが、後になって、結局、人権問題、母親のことには触れておらず、ただ姉のことを口にしただけと発表された反則を犯さなければ間違いなく決勝点の1点をいれられそうだという時のやむを得ないレッドカードならしょうがない勝敗が決まって、プレーとは離れたところで、あってはならない行為の頭突き。以前にも彼は同じような暴力行為でレッドカードをもらっている。負けた悔しさもあろうが、弁解の余地なし。彼にMVPをやってはならないと思う最高殊勲選手の称号は卓越した技術だけでなく、気高いフェアープレー、賞賛すべき人格なくして与えられるべきでないとボクは言いたい。犯罪を犯すことは論外として、超人的なプレーは非道徳的な行動も帳消しにするようでは、サッカーはプロレスやどこかの国のボクシングファミリーと同レベルのスポーツに成り下がってしまう。彼にMVPの投票をした人達に猛反省を促したい。サッカーをこよなく愛する世界中の人達、明日のスター選手を夢見るサッカー少年の夢をどうか壊さないで欲しいジダンよ、そしてMVP選考者達よ、地味故に正当な評価を受けなくとも、レッドカードをもらわないようにジッと耐えて仕事に励んでいる人達も大勢いるんだよ。自分のため?いや、親、妻、そして何より子供達のために。ワカルカナー?ワカンネーダローナー(昔流行)
マスコミなんて勝手すぎる、口先だけの正義、秘めたるエコヒイキ。他人に厳しく、身内に甘い性格………。あっ、だめだ、だめだ、マスコミ批判ならきりがない。あんまりグチグチ言っていると人生が空しくなるから、今日はこのあたりで。

倉敷生活習慣病センターのターキー

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2006年8月28日 (月)

もうすぐみそ汁の季節です

Miso Tonnkatu 日中はまだまだ暑いものの、お盆を過ぎて日がくれるのが早くなったように感じられ、秋の気配もちらほらと。この週末に岐阜・名古屋方面に行ってきたのですが、場所によっては色づいている稲穂も見られました。季節の移り変わる日本てやっぱりいいですね
名古屋にはおいしいものがたくさんあります。櫃まぶし、名古屋コーチン、エビフライ、小倉トースト、きしめん・・・。それに朝ドラで話題になっているのが八丁味噌ですね。八丁味噌に限らず何にでも(というと語弊があるかもしれませんが)味噌をかけるのが名古屋の文化とも言われます(味噌カツ、味噌煮込みうどんは言うに及ばず、“つけてみそかけてみそ”という商品名でマヨネーズのようなチューブに入ったすぐに食べられる調味味噌もあるとか)。八丁味噌は色が濃く固いので味も濃いめに思えますが意外に低塩、しかし時間をかけて熟成させているので保存期間は半年~二年と長いようです。赤だしはこの八丁味噌に米味噌を調合したもので、八丁味噌よりもまろやかなのでお好きな方も多いのでは?味噌の原料には八丁味噌のような大豆を原料とするもののほか、米味噌、麦味噌があります。豆味噌は愛知県のほか岐阜県、三重県に、麦味噌は九州と愛媛県、山口県に多く、その他は米が主体の味噌です。気候風土に根ざしたものなのですね。
手前みそ”といいますが、各家にそれぞれのみそ汁の味があるでしょう。二種類くらいを混ぜるとおいしくなるような気がします。このところ暑くて食卓にみそ汁ののる回数が減っていましたが、今日当たり夕飯にみそ汁を添えてみようかな。

momo

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2006年8月 7日 (月)

星に願いを

1ヶ月前このブログに「私は夕日をみるのが好きです。」と題して、夕日のよさを書きました。すると、夕日は好きくないとか、夕日より朝日のほうが好き、私は星を見るほうが好きなどと反論がありました。私の拙いブログに目を通して頂き有難うございました。結論から言うと、そうなんです。おっしゃる通り。人それぞれ好き嫌いがあり、十人十色なのです。私もそう思います。
星を見るほうが好きと書き込みしてくれた方に一言。私は気が多いのか、実は星を見るのも大好きなんです。よろしかったら今度是非ご一緒しませんか? 大学生時代に日本アルプスに登山していましたが、高い山の上で見る星空は格別ですほんとうに星までの距離が短くなったように感じ、あたかも手が届きそうな錯覚に陥ります。夜空が澄みきっていれば、1個1個の星の大きさが大きくなったように、また明るくなったようにも思えるのです。大学を卒業してからは、私も登山をしていませんし、登山をされない方にもgood newsを。上高地でも同様の感じが味わえます。マイカーの乗り入れを禁止しているため、自然が守られている上高地は素晴らしいですよ。梓川の河原に腰をおろし、満点の星を眺めていると、時間が止まっているのでは?と思い、もしそうならこのまま止まっていてくれと願いながら、心を空にして空を仰いでいると、いつまで星空を見ていたって飽きません。そのうち梓川の流れの音によって、ようやく時の流れを認識しますが。また、宇宙はあまりにも広大過ぎて、果てがあるのか無いのか、宇宙について考えていると気が遠くなりそうです。煌めいている星の光も、月のように十数秒前の光もあれば、数万前あるいは何億年前の光もあり、人の一生なんか、なんて儚いのでしょう。しかし、限りない時空の中で、自分の人生はたった一度のみ、その儚さ故、生きて良かった、苦しみの連続であったが、それに匹敵するだけの楽しいこともあったと思える人生にしたいですね。ちょっと、話が暗くなってきたので、方向転換。
星を見るのが好きと書きましたが、プラネタリウムで星をみるのも好きです。ちょっと不純な動機なんですが。学生時代、(今と時代が違うこともあるし、もろもろの事情で)一夜を共にできない人と一緒にプラネタリウムに行きます。明るいところから、(プラネタリウム会場で)相手の女性と暗闇の中で手をつないで星を眺め、上映が終わり外に出ると、外はまだ明るい、その女性とまるで一晩一緒に過ごしたような気分になって、軽く満足。今思えば、なんて純粋でかわいい学生時代であったことか。色々、星にまつわる思い出はありますが、今日はこのあたりで。

倉敷生活習慣病センター タッキーではなくターキー

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2006年7月24日 (月)

トマトな日

 昨日実家に行き、夏野菜をたくさん持ち帰りました。真っ赤に熟れた大きなトマト、まさに“鈴なり”のミニトマト、いぼいぼが手に痛いキュウリ、つややかなピーマンナス。自分ひとりではとても食べ切れないこうした野菜が少しでもはけてほっとしつつ、見た目にも立派、安全でおいしい野菜がたくさん実ったことへの喜びというか自信のようなものも母の横顔に垣間見ることができました。
母は、私にだけでなく畑仕事をしているときに通りかかるいろいろな人野菜のおすそ分けをしているとか。「おばさんとこのは立派じゃなあ。などと言われまんざらでもない様子です。また畑仕事をしに行ったにもかかわらず、立ち話だけで日が暮れることもあるようで、こうしたコミュニケーションが一人暮らしを支えているのだなあとこの間は帰宅途中の近所の男子高校生にカバンの提げ方までアドバイスしたそうです。母「そうやってかけた方がかっこええよ」、高校生「ホント?そうかなぁ」。いまどきおせっかいでありがたい近所のおばさんと素直な高校生です。そのやり取りの様子が目に浮かぶようで心もいっぱいにして帰路につきました。
さてこの夏野菜完熟の新鮮な野菜に過剰な料理は不要、それだけで十分おいしいものです。ただいくらおいしくても毎日同じ味ではありがた味も薄れるというもの。ちょうど「キュウリがたくさんできて困っています。何かよいレシピはないですか?」との依頼を受けていたので何品か作ってみました。

Kyuuri 写真は「キュウリのポタージュ」です。

玉ネギとジャガイモとキュウリをバターで炒め、水とコンソメを加えて柔らかくなるまで煮ます。これをミキサーにかけてなめらかにし、鍋に戻して牛乳を加え塩コショウで味を調えてでき上がりです(4人分で玉ネギ1/2個、ジャガイモ1個、キュウリ2~3本、牛乳100ccくらい)。キュウリの青臭さはまったくありません。家族に尋ねても「キュウリ」との正解は出ませんでした。温かくてもよく冷やしてもおいしいです
またにんにくのみじん切りをオリーブ油で炒め夏野菜を放り込んで煮込むのもオススメ。「南欧風煮込み」とか「ラタトィユ」ともいいます。煮込む野菜はトマト、玉ネギ、ナス、キュウリに、あればズッキーニやかぼちゃでも。トマトは湯むきして皮と種を取りざく切りに、多めがおいしいです。あとの材料は量も大きさも適当で。ローリエやタイムなどのハーブがあれば本格的になりますし、ベーコンやミンチを加えてもよいでしょう。そのままスパゲティと和えたり、冷やしてパンに添えてもよく合います。野菜だけで作りミキサーにかけてソース状にし保存しておけばいつでも本格的イタリアンが楽しめるでしょう。
ラタトィユとトマトソースをたくさん作り終えたその日の夕方、新たなトマトナスピーマンが届きました・・・。

momo

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2006年7月10日 (月)

7月10日

私は夕日を見るのが好きです。学生時代、日本アルプスに登山していた時は、尾根の縦走は早朝出発して遅くても昼過ぎには小屋につきますし、夕方にガスが出ることも多々あり、夕日より朝日(ご来光)を拝んだことが多かったように記憶しています。朝日も気持ちが引き締まり感動的なのですが、その時間は短く、夕焼けの時間帯の方が長いこともあり、夕日を見る時は様々な感情が胸に去来して格別なひと時です今日も1日生きられた喜びに感謝しながら、こんなにも美しい自然の中に身を委ねることができ、夕日は空を真赤に染めながら、私の一日の疲労、苦悩を焼き尽くし、やがて来るべき闇が私も含めて全てを包み込んでくれる。そして、日はまた昇る(絶対という保障はないのですが)、この明日への希望が、果てしなく焦燥しきった心と消耗しきった体でさえ潤してくれ、新たな生きる力を与えてくれるような気がするのです。学生時代に読んだカールブッセの詩「山のあなたの空遠く、幸い住むと人の言う。………」を思い出します。現在おかれている我が身の不幸を憂い、幸いを求めて山の向こうの町を想うのですが、新しい町に行っても結局同じことで、不幸を憂い、また幸いを求めて山の向こうの新たな町に想いを馳せるという詩です。何が幸福で、何が不幸かわからず、幸福をつかもうと努力する訳でもなく、幸福が自然に向こうからやってくると思っている。これでは不幸から脱却できないのも当然です。幸福の定義は困難で、よく、幸福とは不幸でないことと定義する人もいますが、幸福って何だろうとよく思いますよね。カールブッセの詩で1つ言える事は、幸福は場所だけでは規定されないことです住むところ、職場、環境、それらも確かに重要な要素ではありますが、「住めば都」で、ベストの幸福は得られないにしても、それなりの幸福は得られる筈です。幸福の尺度なんて本人の気持ちの持ち方で変わるのです。ということは、傍から見ると一見不幸そうに見えて実はその人は幸福と感じているかもしれない。悪いことばかり探さず、小さなことでも善い面を見つけるようにすれば、決して不幸ではないな、全てが悪いことだらけの人に比べると、むしろ自分は幸せなのかなと思えてくるかもしれません。また、幸福を規定する要素としては、社会的地位、名声、財産(金)も決して否定はしませんが、愛、信頼、悩み、健康なども重要な要素だと思いませんか。少々貧しくても、万年平社員でも、仕事と金銭面以外では特に悩みも無く、健康で、信頼できる友人達に恵まれ、愛する人達がそばにいて生活できていたら、幸せと感じられるのではないでしょうか。愛する人とは?(愛については、また後日意見を述べたいと思います)愛は対象も形も色々です。恋人間(恋愛感情)の愛、夫婦間の愛、親子、兄弟、友人、師弟間の愛など様々な対象があり、また、やさしさ、はげしさ、きびしさ様々な愛の形があります。私には愛とは「かけがえの無さ」と「貴重な時間の共有」が根底にあるように思えます。具体的に言えば、会って欲しい、時間を割いて欲しいと言われて、確かに仕事のため融通できない時はあると思いますが、いつもその繰り返しでは、愛は存在していないと思うのです愛していれば、どこかで必ず時間を共有する筈です。長年培ってきた経験と至宝の知識を教える時、愛する弟子にはぜひ聴いてもらいたいし、ほんとうに美しい空間で、美しい時間を過ごしている時、心から感動している時の流れの中で、かけがえの無い人が傍にいて、その時間を、その空間を、つまり人生の一部を共有できたらと思うのです。つまり、愛する人との時間的、空間的共有です。 長々と思いつくままに書き込みましたが、ここで最初の夕日の話に戻ります。結局、南極(意味不明の昔のギャグ)、色々な思いを胸に美しい夕日を見る時、その時間、その空間を共有してくれるような誰か愛する人がそばにいて欲しいなということが書きたかったのです。もちろん、夕日は1例で、夕日に限った訳ではありませんが。ちなみに、夕日観賞に対しての我が妻の一言「夕日を見ていると寂しくなるから嫌だ、夏だと虫に刺されそうだし…」我が高校生の娘の一言「つまんねー。そんなに好きなんなら一人でずっーと見ていたらいいじゃんか。バッカでねー。」あー神よ、何故にあなたはロマンチストの称号を女性にも与えようとしないのか。           

倉敷生活習慣病センター タッキーではなくターキー

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2006年6月26日 (月)

第24回糖尿病料理教室で生春巻きをつくりました。

    今朝は気持ちが良いほど?雨が降りましたね。久しぶりに車のワイパーをhighにして通勤して来ました。室内から眺めている分には良いですが、足元はぐずぐずになるし髪の毛も踊って・・・。やっぱりお天気の方が良いかな
さてこのところサッカーネタが続いているので、私とサッカーの出会い?をちょっとだけ(そんなもん聞きたかねぇやっていっているのはだれですか)。私は野球もそうですがサッカーにもあまり興味がありませんでした。Jリーグが立ち上がるときも「ふ~ん」という程度。それが開幕の前日にテレビでジーコを紹介するドキュメンタリー番組を見てから俄然興味がわきました茨城県の鹿島という小さな町を拠点とするチームに「サッカーの神様」ジーコを呼ぼうと考えた人もすごいですが、その熱意に応えてかのブラジルからやってきて一からチームを作り上げていくジーコに「プロ」を感じました。翌日の開幕戦、ジーコはハットトリックを決め、鹿島アントラーズを1stステージ優勝へと導いたのでした。「ジーコが悪い、ジーコが悪い」と念仏のように聞かれた日もありましたが、私の中では「サッカーといえばジーコ」であることに変わりはありません(指導者としてはオシムに期待しています)。
前置きがが長くなりました。6月17日に開催した「糖尿病料理教室」が本日のメインテーマです。この料理教室は平成病院に生活習慣病センターができた平成14年の8月から始まり今回で24回目となりました。毎回「おいしい・バランスがよい・食べでがある」献立を紹介しています。今回のメインは「生春巻き」ベトナムやタイの料理がブームなので食べたことのある方も多いと思いますが、意外に簡単にできます。生春巻きの皮(ライスペーパー)をぬるま湯にさっと浸して取り上げ、1分くらいのち柔らかくなりかけたところできつめに巻くのがコツ。巻き終わりにえびをのせると、オレンジ色が透けてきれいです。
皮の原料は米粉(一部タピオカ粉末を使用しているものもあります)ですから、主食(表1)との交換になります。エネルギーは半径22センチのもの一枚で30~40kcal。4~5枚でごはん軽く一膳分と考えればよいでしょう。具はお好みで。今回は「鶏ささみ、えび、春雨、サニーレタス、もやし、きゅうり、ニラ」を巻き込みました。ピーナッツバターと八丁味噌を使った特性のタレにつけて食べますが、具にタレをつけてから巻いてもいいですね。焼肉や肉味噌を具にするとタレは要らないでしょう。タレのピーナッツバターと八丁味噌が硬い場合には電子レンジで少し加熱して柔らかくすると混ぜやすくなります。ぜひお試しください。Ryouri1

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タレ(作りやすい分量)かなりうまい!
ピーナッツバター(無塩・無糖) 30g
八丁味噌   20g
砂糖(料理教室では人工甘味料使用)大1
トマトピューレ   15g
米酢    小1
ナンプラー   小1
水   50~80cc

倉敷生活習慣病センター 管理栄養士 momo

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2006年6月12日 (月)

梅雨

6月8日中国地方もついに梅雨入りをしました。学会で金沢市にいっていた私はそんなことつゆ知らず。私にとって、梅雨は一年の中で最も嫌な季節です。というのも、学生時代夏山登山を始めた頃、湿気の少ない山稜地帯から下山するとジンマシンが体中に出現するようになって以来、湿気の多い梅雨の時期にはジンマシンがひどくなるからです。また、元々高血圧症の家系なのですが、梅雨時には特に血圧が上がりやすいということもあります。ほんとうに湿気自体が悪いのか、ジメジメして気が滅入りそうでイライラするあまりジンマシンは出るし、血圧も上がるのかもしれません。しかし、梅雨を恨んでいては、水不足に悩む隣県の香川県に申し訳ないし、美味しい米も食べられません。雨に耐えながらも、うな垂れることのない紫陽花の謙虚な美しさ見て、ほっとしながらも耐える力を再認識出来るのも梅雨の季節しかありません。このように、主観的見地からだけでなく別の視点からも眺めてみると、悪いことばかりじゃないね、良いこともあるんだなあと今更ながら納得しています。梅雨よ、もう毛嫌いしないから、これから約1ヶ月、ストレスを貯めないようにするし、塩分制限も頑張るから、どうかジンマシンさんと血圧君にマジギレしないよう頼んでくれ!

倉敷生活習慣病センターのターキー

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