昨日、中医協(中央社会保険医療協議会)で平成20年度診療報酬改正における主要改定項目についての案が出されました。リハビリテーションの分野では今回も激変です。当院に関係するものをあげると、
1. 疾患別リハビリテーション料の逓減制の廃止
2. 疾患別リハビリテーション医学管理料は廃止し、各疾患別リハビリテーションの算定日数上限を超えたものについては、1ヶ月あたり13単位まで算定可能。
疾患別リハ料で一単位あたりの点数は減額となっています。また算定日数上限を超えた場合の除外規定はなくなりそうです。
3. 早期リハビリテーション加算
1単位につき30点。疾患別リハビリテーション料の算定日数上限の起算日から30日間に限り、入院中の患者についてのみ算定可能
4. ADL加算の廃止
当院は発症時の急性期から入院リハビリテーションを提供できますが、他院から転入院してこられる脳卒中の方も多く、早期リハ加算のメリットはあまりなさそうです。むしろADL加算が廃止されることの方が大きいようです。
5. リハビリテーション総合実施計画評価料
これまで初月、2月、3月、6月の算定であったものが、1月に1回算定できることとなり、回復期リハビリテーション病棟でも算定可能になります
6. 回復期リハビリテーション病棟に対する質の評価の導入
回復期リハ病棟入院料1の算定要件が厳しくなっています。7割の回復期リハ病棟はクリアできるだろうと、リハ病棟連絡協議会会長は言われていますが、ADLが低く、重症割合の高い当院の場合、自宅復帰率率は全国平均よりは低く、以下の要件は満たせいないかもしれません。
ア. 当該病棟において新規入院患者のうち15%以上が重症の患者
(重症:日常生活機能指標10点以上)
イ. 当該病棟において退院患者のうち、他の保健医療機関へ転院したものを除くものの割合が6割以上 (ケアハウス、有料老人ホーム、グループホームはOK、特養、老健、介護療養病床は不可となりそうです)
ウ. 重症患者回復病棟加算 50点(一日につき)
エ. (日常生活機能指標10点以上の)重症患者の3割以上が退院時に日常生活機能が改善(3点以上)していること
回復期リハビリテーション病棟の対象疾患の拡大
回復期リハビリテーション病棟間で2ヶ月を超えても移動可能(リセットは不可)
7.地域連携診療計画の評価の拡大と見直し
地域連携診療計画には、退院基準、転院基準および退院時日常生活機能評価を明記すること
脳卒中が対象疾患に追加され、回復期リハビリテーション病棟でも算定可能になりましたが、地域連携診療計画管理料も地域連携診療計画退院時指導料も減額されています。
どうしてリハビリテーション分野ばかりが毎回毎回厳しく変更させられるのか、と嫌になります。
先日名古屋であった、全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会の研究大会で、日本福祉大学の二木先生が言われていました。「21世紀に入って、恣意的で、充分に根拠に基づくことのない改革が一般医療に先立って、先行的・実験的に導入されるようになった」。その理由として、
リハ医療費が医療費全体の1~2%にすぎず、失敗しても影響が少ない。
リハ関係団体の政治的発言力がまだ弱い。
リハ関係団体は個別データをよく集めているので利用されやすい。
のだそうです。成果主義は危ういと思いますが、どう対応すべきかと悩みは当分続きそうです。
医師 はっしゅ
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